秋月ファンクラブ掲示板 過去ログ

5レンジ電流-電圧変換 - inara1

2012/03/31 (Sat) 11:11

5レンジ(±0.3μA、±3μA、±30μA、±300μA、±3mA)の電流-電圧変換回路
です。ブレッドボードに組んで動作確認しました。電流測定端子に流れる電流の向
きが、添付図の矢印のようになっているとき、出力の+側に+の電圧が出てきます
(電流の向きが逆のときは-の電圧が出力される)。

回路全体を電気的に浮かせるためにバッテリー駆動としてください。回路全体の消
費電流(実測)は1mA程度なので、バッテリーの消耗はあまりありません。

部品は秋月で揃います。
オペアンプ(LMC662) http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-00067/
ロータリースイッチ(2回路・6接点) 
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-00101/

Re: 5レンジ電流-電圧変換 - chy_farm

2012/03/31 (Sat) 23:09

inara1様
このようにまでご教示下さいましてありがとうございます。

Re: 5レンジ電流-電圧変換 - inara1

2012/04/01 (Sun) 09:11

inara1です。
(4)で紹介した回路で、出力に出てくるのは、測定端子から流れ出る電流を電圧に変換したもの(電流×帰還抵抗)で、抵抗値が出力されるわけではないですが、それでいいですね。

実験してみてうまくいかないときはまた質問してください(ここで質問してもいいです)。

NJM431を使った回路は、こちらで実験して、うまく動作したら紹介します。電池を使わず外部電源(ACアダプタ等)で動くようにするつもりです。電流測定のときの、印加電圧は1Vでいいのでしょうか。


Re: 5レンジ電流-電圧変換 - inara1

2012/04/21 (Sat) 05:25

さきほど「LINEARのオペアンプ」のご質問を見て、この掲示板を思い出しました。
NJM431を使った回路をすっかり忘れてました。考えてみます。

LINEARのオペアンプのほうは、微小電流を流したときの皮膚の電圧を測定するもの
ですか?皮膚の電圧が、オペアンプの電源電圧範囲を超えると測定できないので、
皮膚のどこかと回路電源のGNDを接続したほうがいいと思います。このような計測
は経験がないので勘所がよく分かりませんが。

Re: 5レンジ電流-電圧変換 - inara1

2012/04/22 (Sun) 08:09

>ご多用の中、本当にありがとうございます
土日はお休みなので大丈夫です。

>LT1112の1ピンが被験者のGNDになっている
心電図を取るとき、足首を挟む電極がGNDなんでしょうね(人間ドックで経験しま
した)。左側のLT1112は、回路のGNDと被験者のGNDを同電位にし、なおかつ、
LT1167のIN+とIN-端子の電圧が被験者のGND付近に来るようにするためのものです
ね。

>pAくらいのレンジが適当
pAの電流を測定するのはかなり難しいです。電流リークや外部ノイズを抑えるため
に、配線の引き回しやシールドに細心の注意が必要があります(ブレッドボードで
は難しい)。

Re: 5レンジ電流-電圧変換 - chy_farm

2012/04/23 (Mon) 01:05

inara1様
お手持ちのマルチメータは素晴らしい性能ですね。試しにヤフーオークションで見
たらちょっと前に古いのが出ていたようでした。米国のe-bayも見たらあちらの方
は同じ古い型式が2500ドルくらいでした。あったら便利でしょうね。

さて、ご教示いただいたお陰で、LINEARの心電計はうまくできました。ありがとう
ございました。

それなのに、微少電流電圧変換器のほうはどこか違っているらしく、ご教示いただ
いている調整ができません。電圧を入力しないときに、B-C間の電圧が±2V位に
なってしまいます。
ブレッドボードの写真を撮って見ていただこうと考えております。上手に写したら
アップしますので、そのときは申し訳ありませんが、どうぞまたご教示お願い申し
上げます。

Re: 5レンジ電流-電圧変換 - chy_farm

2012/04/23 (Mon) 09:25

inara1様
大変お世話になります。微少電流電圧変換器の組み立てたボードです。
なるべくinara1様のものに近く作ったつもりですが、どこか間違えているでしょう
か?
すみませんがよろしくお願い申し上げます。

Re: 5レンジ電流-電圧変換 - chy_farm

2012/04/23 (Mon) 10:53

inara1様
微少電流電圧変換器のロータリースイッチを接続する位置を変更しました。7ピンと5ピンにそれぞれ近づけたら、1桁のmVが出るようになりました。直した画像を添付いたします。
VRのところの調整ですが、電源プラス側の方にいっぱいに寄せて0.5kΩ、電源マイナス側に対して0.95kΩでやっと±1.4mVです。この程度のものでしょうか?まだどこか間違えているでしょうか?
お手数ばかりで申し訳ありません。ご教示どうぞよろしくお願い申し上げます。

Re: 5レンジ電流-電圧変換 - inara1

2012/04/23 (Mon) 19:03

7pin-6pin間に100pF程度のコンデンサを入れてみてはいかがでしょうか。オペアンプの反転入力端子(6pin)と出力端子(7pin)間に抵抗を入れて電流-電圧変換させる回路では、抵抗値が大きくなると、反転入力端子の入力容量によって発振しやすくなります。これは周波数特性にピークができるため(そのピーク周波数で発振する)ですが、反転入力端子(6pin)と出力端子(7pin)間にコンデンサを入れることで、ピークをなくすことができます。私がブレッドボードで組んだときの写真(上から2番目)では、リード線をよじっていますが、これには意味があります。1つは、「よじり」によって、6pin-7pin間の線間容量が増えるために発振しにくくなっていること、もう1つは、ねじることで外来ノイズの影響を受けにくくする効果があります(ねじることで配線が作るループが小さくなるので磁束で誘起されるノイズが減る)。

配線については写真を良く見てチェックしてみます。リード線が黒いですが、これは見やすくするためにマジックで色をつけたのですね?

Re: 5レンジ電流-電圧変換 - inara1

2012/04/24 (Tue) 20:25

ロータリースイッチの配線(2本)をよじってみると50Hzのノイズが少なくなるかもしれませんが、金属ケースに入れてちゃんとシールドすればさらに効果があると思います。その場合、金属ケースを電気的に浮かしていては効果がないので、オシロのGNDラインのところにつないでください。

平日は仕事で時間が取れないのでお待ちください。

Re: 5レンジ電流-電圧変換 - chy_farm

2012/04/24 (Tue) 23:57

nara1様
お世話になります。
先ほどの質問、うっかり失礼しました。添付の図を良く読んだら差動増幅器ですね。

金属ケースに入れてみます。ありがとうございます。

Re: 5レンジ電流-電圧変換 - inara1

2012/04/26 (Thu) 22:54

>inara1様の2008年06月06日の投稿
記憶にないのでURLを添付してください。

>AD8603、AD8305(フォトダイオード電流測定用)にチャレンジしたいと
平日は仕事でお答えできませんが、明後日から長期連休なので質問してください。

Re: 5レンジ電流-電圧変換 - chy_farm

2012/05/02 (Wed) 00:00

inara1様

ご報告です。
その後、利得を20に調整しました。ご教示通りに固定抵抗器と半固定を組み合わ
せて調整しました。20くらいが波形をはっきり確認できて良いようです。
それから同相除去がイマイチでした。これは、LT1167の取り説「入力バイアス電流
のリターンバス」というところのオプションを読んで、たぶん測定対象が高イン
ピーダンスのためかも、と考え、図3の二つ目、2pin、3pinに200kΩの一端をそ
れぞれ接続して、他端をGNDへ落とす方法を試しました。
100kと両方試しました。測定の条件によっては100kの方が見やすいかも知れない、
と思いました。

おかげさまでもうすぐ出来上がります!
本当にありがとうございます。

Re: 5レンジ電流-電圧変換 - inara1

2012/05/02 (Wed) 11:39

>LT1167の袋に付いてきた表の「Gain Range」という蘭に記載された式ですね
袋?秋月で買ったとき、簡単なデータシートが入っている袋のことですね。LT1167
のちゃんとしたデータシートはリニアテクノロジ社のWebページにあります。
LT1167データシート(日本語) 
http://cds.linear.com/docs/Japanese%20Datasheet/j1167fb.pdf

>同相除去がイマイチ
LT1167の同相信号除去比は、データシートの3ページの電気的特性の下のほうにあ
る Common Mode Rejection Ratio(同相モード除去比)に出ていますが、85dB
(17800倍)以上ありますから問題ないはずです。データシートの13ページの「入
力バイアス電流のリターンパス」に書かれているように、入力端子を完全に浮かせ
てしまうとバイアス電流の経路がなくなってしまい入力電圧が飽和してしまいます
が、100kΩの抵抗は低すぎると思います。

データシート14ページの図3に書かれている例では、熱電対とマイクの内部抵抗が
小さいので、その抵抗値で問題ないですが、測定対象(皮膚)の内部抵抗が100kΩ
程度と大きい場合には誤差が大きくなります。添付図はその抵抗の影響を見積もっ
た結果です。信号源の内部抵抗に比べて、充分大きな抵抗値としないと、差動信号
の大きさが違ってくるだけでなく、出力信号に同相信号が重畳してしまいます。添
付図のR1とR2はできるだけ大きな抵抗としたほうがいいです。LT1167のバイアス電
流は数十pAと非常に小さいので、添付図のR1とR2に10MΩといった大きな抵抗を入
れても問題ないです。10MΩの抵抗を入れることによって、バイアス電流×10MΩ
=0.5mVくらいの電圧が発生しますが、R1 = R2 とすればその影響はキャンセルされ
ます。

Re: 5レンジ電流-電圧変換 - chy_farm

2012/05/02 (Wed) 15:40

Inara1様

ご丁寧にありがとうございます。
添付してくださった図と、計算方法の理解に困っております。お手数で申し訳あり
ませんがご教示下さいますようお願い申し上げます。

「Rsに流れる電流と両端の電圧の関係」、及び「Rcに流れる電流と両端の電圧の関
係」がどうもイメージが取れません。
(尚、「R1に流れる電流と両端の電圧の関係」、「R2に流れる電流と両端の電圧の
関係」は理解できました。)

これはキルヒホッフの法則で考えるのでしょうか?

第1法則から
Rcを流れる電流=I1 + I2
I1=Rcを流れる電流 - I2

第2法則から
I1の回路:Vs+Vc=(Rs*I1)+(R1*I1) + Rc(I1+I2)
I2の回路:Vc = (R2*I1) + Rc(I1 + I2)
I1がR2に分流する回路:Vs = Rs*I1 + R1*I1 + R2*I2

ここまでは正しいでしょうか?