秋月ファンクラブ掲示板 過去ログ

回路に自己保持回路を組み込む方法 - pa1ntaz1a

2011/12/24 (Sat) 20:16

教えてgooでinara1様にアドバイスを受けた者です。
補足として引き続き質問をしたかったのですが、自分の不手際で締め切ってしまっ
たので、場違いかもしれませんがこの場を借りて質問させていただきます。
ちなみにこのページにはinara1様の回答欄に書いてあったURLから飛んで参りまし
た。

本題ですが、「回路に自己保持回路を組み込む方法」について質問させていただき
ます。

現在製作している物が、赤外線センサを使った報知器でして、発光器側はもう完成
しています。
問題なのが受光器側で、きちんと動作(赤外線センサを受光器側の赤外線フォトダ
イオードで受光し、遮光すると警鐘が鳴る)するのですが、自己保持回路を設けて
いないため、遮光した瞬間にしか警鐘が鳴らないんです。
inara1様にアドバイスを受け、それを参考に考えてたのですが、残念ながら詰まっ
てしまいました。

受光器側のベースとなった回路図を添付します。
この回路図では警告を促すものとしてLEDが起用されていますが、自分が製作して
いるものはLEDではなくPIC(16F84A)とアンプ(LM386)を利用した発振回路にしてい
ます。

教えてくださった自己保持回路をどのようにつなげばいいのか、情けないながらわ
かりません。
あと、使用するリレーは「パワーリレー(G2RL-2)」でも大丈夫ですか?

長文失礼致しました、どうか宜しくお願いいたします。

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - pa1ntaz1a

2011/12/25 (Sun) 09:50

返答ありがとうございます。
この回路は
http://www.murata.co.jp/elekids/try/handicraft/koka10f/index.htmlこのペー
ジの2011.1月号のところを参考にしています。
警鐘と言いますのが、http://homepage3.nifty.com/mitt/pic/pic5_11.html
このページの発振回路を参考にし、PICにアセンブラでプログラミングをした音を
スピーカで流そうと思っています。
電源は乾電池にしようと思っています。
受光器側の回路の電圧が3Vなので、自己保持を組み込んで、6Vにしようと思ったら
抵抗値をいじらないとだめですよね?
そうなると発振回路の方の抵抗も1.2倍してやらないとだめなのですか?

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - inara1

2011/12/25 (Sun) 11:06

回路図の出所(でどころ)は分かりました。添付図のように改造すればリレー式の
自己保持回路ができます。電源電圧を6Vに変更すると感度が変わってしまうので、
変わらないようにR5とR6を追加しました。他に3.3kΩの抵抗(3.3kΩ)とダイオー
ド(1N4148)が必要ですが、入手できますか?ダイオードは整流用のものでも大丈
夫です。3.3kΩは1kΩから4.7kΩの抵抗でも構いません。ダイオードは、リレーを
OFFにしたときにリレーコイルに発生する高電圧パルスを吸収するもので、ダイ
オードがないとトランジスタが壊れる可能性があるので必ずつけてください。

添付図の右側は、赤外センサに流れる電流に対してリレーに流れる電流がどのよう
に変わるかを回路シミュレータで見てみた結果です。トランジスタの電流増幅率が
ばらついても、赤外センサの電流が200nAを下回ると(赤外線がさえぎられると)
リレーが動作します(元の回路でも200nAの電流未満でLEDが点灯するようになって
います)。1度リレーが動作すると、リレーに電流(96mA)が流れっぱなしにな
り、放置しておくと電池が消耗します。リレーが動作していない間の消費電流はわ
ずかです。

電源電圧を6Vに変更したときの発光回路側の20Ωの抵抗は、4本とも56Ωに変更し
てください。発光回路と受光回路を別々の乾電池で動かせば、発光回路側は3Vのま
までいいので、そのほうが手間がかからないと思いますが。

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - pa1ntaz1a

2011/12/25 (Sun) 13:23

返答ありがとうございます。
部品はどうにかなりそうです。
とてもわかりやすい図を提供してくださって、ありがとうございます。掘り下げる
ようで申し訳ないのですが、パワーリレーの3番、4番の「報知器」となっている
部分を、発振回路につなげればいいのですか?
そうなると、3番、4番と二つ端子があるわけですが、両方ともつなげればいいの
ですか?
リレーの構造を深く理解していない無知な自分で恐縮ですが、アドバイスをいただ
けると助かります。

ちなみに発光器は別の基盤で作ってまして、3Vできちんと動作しております。

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - inara1

2011/12/25 (Sun) 13:55

リレーが動作していないときは、接点の2と3の間が導通し、接点の7と6の間が導通
しています。リレーが動作すると、接点の3と4間が導通し、接点の6と5間が導通し
ています(接点が複数組入っているリレーは、各接点は同じ状態になります)。リ
レーの内部接続図はリレーが動作していないときの接点の状態を表しています。し
たがって、接点3を報知器の電源(5V)に接続し、接点4を報知器の電源ラインに接
続しておけば、リレーが動作したときに報知器が作動します。

受光回路のR5とR6は、同じ抵抗値であれば、10kΩ~1MΩの範囲で構いません。リ
レーが動作していないときでもR5とR6には電流が流れているので、これらの抵抗値
が小さいと電池が消耗しやすくなります。逆にこれらの抵抗値が大きすぎると、外
来ノイズを拾いやすくなります(220kΩというのは電池の消耗も小さく、ノイズも
拾いにくい値のつもりです)。

アルカリ単三電池がどれくらい持つか、ここ
(http://industrial.panasonic.com/www-data/pdf2/AAC4000/AAC4000CJ31.pdf)
の最初のページの「定電流連続放電」のグラフで分かります。リレーが動作してい
るとき100mAくらいの電流が流れますが、この電流を流し続けると15時間くらいで
電池がなくなります。リレーが動作していないときは1mA未満なので、電池は1000
時間(41日)以上持つはずです。

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - pa1ntaz1a

2011/12/25 (Sun) 15:25

返答ありがとうございます。
おおよそは理解できたのですが、接点3を報知器の電源(5V)に接続する、というの
がいまいちしっくりきません。
6V電源(乾電池4本)のほかに、5V電源を設けないとだめってことでしょうか?
これらを一つにまとめるとなると複雑な回路になりそうですね@@

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - inara1

2011/12/25 (Sun) 19:27

PICマイコンを使った報知器のほうには、5Vの別電源があるのかと思ってました。
PICマイコンの電源電圧は、ここ
(http://www8.plala.or.jp/syuchyo/siryou/hfDATA/pic16F84.pdf)の3ページの
「PIC16F84Aの動作電圧」に出ているように、最大5.5Vなので、6V電源では電圧が
高すぎます(新品の電池4本だと6V以上になる)。6V電源から5Vの電圧を作って、
それを報知器の電源とすればいいです。その回路図を添付します。

6V電源から5Vの電圧を作るには、三端子レギュレータというのを使います(端子が
3つあることからこのように呼ばれています)。この掲示板の名前の由来である秋
月電気通商で入手できます(http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-00164/)。
この三端子レギュレータは、入力電圧が5.2V以上なら、入力電圧が変化しても、出
力電圧が5Vの一定値に保持されます。乾電池が消耗してきて入力電圧が5.2V未満に
なると、三端子レギュレータの出力電圧は5V未満になってしまいますが、PICマイ
コンは2Vの電源電圧まで動くので、5V未満になっても大丈夫だと思います。

三端子レギュレータの入力(IN)とGND間には0.1μFのコンデンサを、最短距離で実
装してください。出力(OUT)とGND間には1μFのコンデンサを、最短距離で実装し
てください。コンデンサは以下のような積層セラミックコンデンサを使ってくださ
い。
0.1μF http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-00090/
1μF http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-05105/

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - pa1ntaz1a

2011/12/25 (Sun) 20:51

返答ありがとうございます。
これほどまでしてもらって恐れ多いことこの上ないです。
部品概要など事細かく説明してくださってありがとうございます。
これからはまずCADソフトで部品のレイアウトに取り掛かりたいと思います。同時
進行で20十数枚レポート(遅ればせながら高校生なもので)も作成していかないと
だめなので、いつ完成するか見当がつきませんが、必ずうまくつくるよう努力しま
す。
本当にありがとうございました。

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - inara1

2011/12/25 (Sun) 21:18

pa1ntaz1aさんは高校生なんですか。おじさんかと思ってました。

この掲示板は時々見に来てますので、分からないことがあったら質問してください。

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - pa1ntaz1a

2012/01/12 (Thu) 19:12

お久しぶりです。詰まってしまったのでまた質問させていただきます。

受光器に発振回路と自己保持回路を組み込んだわけですが、この場合、赤外線を当
てていない状態でスイッチをONにしても何も動作しないはずですよね?
ということは、発光器をあらかじめONにしておき、赤外線をフォトダイオードに当
てた状態で受光器をONにしなければ、これらは成り立たないのでしょうか?

ブレッドボードにて上記を回路を組み立てた所、動作しなくて疑問に思い質問させ
ていただきました。

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - inara1

2012/01/12 (Thu) 20:25

お久しぶりです。
平日は仕事なので土日まで待ってください。

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - inara1

2012/01/13 (Fri) 19:33

この回路は光センサ(TPS705)に電流が流れていないとき(赤外線が遮断されたと
き)に警報が鳴るものですから、赤外線を当てない状態で回路の電源を入れると警
報が鳴ります。発光器をあらかじめONにしておき、赤外線を光センサに当てた状態
で警報回路の電源をONにすれば警報は鳴りません。その後、赤外線が遮断されて初
めて警報が鳴ります。

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - inara1

2012/01/14 (Sat) 12:50

ボリュームを回すと、ボツ・ボツという音がするのはLM386が低周波で発振してい
るからでしょう。LM386は手元にあるので、いろいろ意地悪な実験してみました
が、そういう症状は出ませんでした。ボリュームを外して、LM386の3pinに何もつ
ながっていない状態にするとボツ・ボツという音が出て、3pinをGNDに接続すると
音が出なくなると思います。どのような配線なのか写真があると原因が分かるかも
しれません(写真添付できますか?)。

音を大きくするには、4.7μFとボリュームの間の抵抗(510kΩ)の値を小さくする
といいです。この抵抗が510kΩだと、LM386の入力電圧は、ボリュームを最大にし
ても、PICマイコンの出力の1/10の電圧にしかなりません。510kΩの抵抗を小さく
すれば、LM386の入力電圧はもっと大きくなります。

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - pa1ntaz1a

2012/01/14 (Sat) 14:03

写真を撮るのに手間取ってしまいました。
見にくいかもしれませんが、スライドスイッチの下に抵抗器で隠れた2SAのトラン
ジスタがあります。

510KΩの代用として手元にあった220KΩを使用していますが、もうちょっと小さい
方がいいですか?
変更点は510KΩの抵抗を変えただけで他に何も触らずに、アップロードしました。

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - inara1

2012/01/14 (Sat) 15:03

LM386の3pinの配線(黄色)がちょっと長いですね。PICマイコンのセラロックの真
上を通っているのも良くないです。LM386の3pinと4pin間に1000pF~0.01μFのコン
デンサを入れてみてください。また、電源ラインにバイパスコンデンサが入ってな
いので、添付図のように電解コンデンサを入れたほうがいいです。

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - pa1ntaz1a

2012/01/14 (Sat) 15:59

手元に部品がないので双方セラミックコンデンサで代用して動作確認をしてみまし
た。(少し怖かったですが;)
電解コンデンサの方をセラミックコンデンサ(1μF)、フィルムコンデンサの方をセ
ラミックコンデンサ(0.1μF)で動作確認したところ、なかなかいい感じになりまし
た。
そして510KΩを47KΩへ。
感度が低くなるのを覚悟で10MΩの抵抗を1MΩにすると、動作は結構安定したので
すが、感度が・・・。
発光器と受光器の距離を50センチほど離したら受光器が動作するようになりまし
た。
まだ納得のいくような音量ではありません。ちゃんとコンデンサを用意して実装す
ればより改善されるのでしょうか?

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - inara1

2012/01/14 (Sat) 17:44

双方セラミックコンデンサでもいいです。こちらで実験したときは、PICマイコン
なしだったので、バイパスコンデンサをつけなくても、配線を故意に長く引き回し
ても、異常はなかったですが、PICマイコンを同じ電源で動作させると、電源ライ
ンにノイズが乗るので、バイパスコンデンサを入れたほうがいいです。バイパスコ
ンデンサは、PICマイコンの電源端子(14pin)とGND端子(5pin)の近くに入れて
ください。LM386の電源端子(6pin)とGND端子(4pin)の近くにもバイパスコンデ
ンサを入れたほうがいいです。バイパスコンデンサは0.1μF~10μFの積層セラ
ミックコンデンサでもいいです。

Re: 回路に自己保持回路を組み込む方法 - pa1ntaz1a

2012/01/15 (Sun) 07:52

返答ありがとうございます。
指南していただいたことを参考に進めていきたいと思います。