秋月ファンクラブ掲示板 過去ログ

Re: パルスの立ち上がり改良について(part2) - chy_farm

2013/11/08 (Fri) 15:13

inara1さん
お言葉に甘えて、こっちのタイトルを変更して、あれの続きにしました。
「パルスの立ち上がり改良について(part2)」

何度言われてもなかなか理解できない不出来な学生ですが、よろしくお願いしま
す。



プローブを改善させてから観察したら、PICの出口すぐのところで添付オシロ画像
左側3枚のようになりました。

添付オシロ画像右側3枚は、74HC221の出口すぐのところの波形です。
接続は、
PIC→フォトカプラ→74HC221、としました。
電源はPIC側も、
フォトカプラ、74HC221側も共に6Vです。

PICだけでも、実はこんなにきれいなパルスがでていたんだ!?(あれぇ、、おか
しいなぁ??)と感動してみたり、悔しい気持ちになってみたりしています。


波形もPICだけの方が速いです。これはどうしてなのでしょう?

でも、こうやって写真に撮って観察しますと、フォトカプラ、74HC221で処理をし
た波形のラインの方が一層きれいに描かれています。




生態観察に使いたいので、20ns以内にしたかったのですが、、、、
HPのデジタイジングオシロで、単掃引したらどう見ても20ns程度にはなっているの
ですが、なぜでしょうか?

単発パルスの方がエネルギーが蓄積するから立ち上がりが速い、とかいう原理はあ
りますか?

Re: パルスの立ち上がり改良について(part2) - chy_farm

2013/11/08 (Fri) 23:58

inara1さん

こんばんは。
デューティーサイクルが小さいときと大きいときではどう違うのか?試してみまし
た。

PICのプログラムで

パルス幅:2.4us
次のパルスの立ち上がりまでの時間:237us

として、デューティーサイクル1%にしました。

PICのRB0ピン出口では立ち上がり、立ち下がりに目立つほど変化ありませんでし
た。

フォトカプラ→72HC221の#13出口ではこんなに改善しています!!

Re: パルスの立ち上がり改良について(part2) - inara1

2013/11/09 (Sat) 00:13

立上がり・立下がり時間が50nsというのはちょっと遅い気がします。74HCロジック
なら10ns未満のはずです。プローブは100MHz以上の帯域があるので問題なさそうで
すが、何が原因なのでしょうか。

昨日、秋月で買ってきたアナログ伝送用のフォトカプラは
HCNR201-000E http://www.marutsu.co.jp/shohin_15227/
HCPL7800 http://www.marutsu.co.jp/shohin_15259/
の2個ですが、HCNR201のほうは、以前紹介したように、単なるフォトカプラなの
で、アナログ信号を伝送するためには、オペアンプなどの周辺回路が必要となりま
す。しかし、HCPL7800のほうは、周辺回路が内蔵されていて、入力信号が電圧信号
だけで済むので、こちらのほうが簡単な回路になりそうです(ただしHCPL7800のほ
うが高価)。

HCPL7800を使った回路を調べてみると、これを使った心電計測の論文がありまし
た。
http://ja.scribd.com/doc/97942296/ECGdesign-tenedero2002

ということなので、アナログ信号用のフォトカプラの動作試験は、このHCPL7800で
やってみようと思います。


Re: パルスの立ち上がり改良について(part2) - chy_farm

2013/11/09 (Sat) 09:21

>「立上がり・立下がり時間が50nsというのはちょっと遅い気が」

そうですよねぇ、、、いただいた回路図の通りに組んでいるハズなんですが、、、


HCPL7800のデータシート見ました。ありがとうございます。
Sigma-Delta (Σ-?) A/D Converter
が付いている、と書いてありますね。
これ1個のなかに?ほんと!?という感じです。

論文ではHCPL7800からはフィルターにつないで、その後アナログ出力になっていま
すね。論文の人はADCを使わなかったのですね。

HCPL7800野2番ピンに入力されているのが計装アンプからの信号ですね。

(わたくし、今日はこれから仕事で、午後は出張予定があり、帰りは夜ですので、
ご返信が少し遅れます。)

Re: パルスの立ち上がり改良について(part2) - chy_farm

2013/11/10 (Sun) 00:36

inara1さん

オシロで、アドバイスをお願いしたいものがあります。

http://page10.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/m114181186

↑このオシロですが、inara1さんはご使用の経験おありでしょうか?

そろそろパルスが出来そうなので、その後で生体測定するときに手元にあるHPの
1GHzでは表示のドットが荒くて不足と感じています。

そこでこのオシロを検討しています。
計測はほとんど単掃引です。

こちらに↓この出品者へ質問しました。
http://pageinfo10.auctions.yahoo.co.jp/jp/show/qanda?aID=m114181186


もしinara1さんにこのモデルのご経験がお有りでしたらアドバイスをお願いいたし
ます。

よろしくお願いします。


Re: パルスの立ち上がり改良について(part2) - inara1

2013/11/10 (Sun) 08:33

このモデルは使ったことありません。
HP74751Aは入力インピーダンスが50Ω、最大入力電圧が±2V、SMAコネクタなので
普通のプローブは使えないのが難点です。HP74751A用のHP54701Aというアクティブ
プローブがあります(入力抵抗が100kΩと低めで帯域も2.5GHzになる)。

74751Aモジュールのトリガの件ですが、User's manualを見る限り、入力信号
そのものでトリガをかけられるようです(普通のオシロもそうですが)。オシロ本
体(HP54740A)にもトリガ入力がありますが、これも入力インピーダンスが50Ωな
ので、これを使う場合は、50Ωの負荷をドライブできるバッファ(LM7171のような
高速オペアンプで作製可能)が必要です。

生体計測の場合、生体が反応してから初期状態に戻るのに時間がかかるために単掃
引にするのだと思いますが、20GHzくらいのオシロスコープだと、いろいろ特殊な
仕様になっているのですね。

私が使っているオシロスコープは
TDS2012(帯域100MHz、1Gサンプリング/sec、2チャンネル、垂直軸分解能 8bit、
最小水平軸 5ns/div) 
http://www.upc.edu/pct/documents_equipament/d_109_id-533.pdf
TDS3032(帯域300MHz、2.5Gサンプリング/sec、2チャンネル、垂直軸分解能
9bitt、最小水平軸 2ns/div) 
http://infrared.als.lbl.gov/content/PDF/equipment/Tektronix_TDS3052_Data_S
heet.pdf
です。ともにデジタルサンプリングオシロスコープですが単掃引もできます。小型
で静音のTDS2012のほうを主に使っています。サンプリング間隔は0.4ns~1nsのと
なるので、5nsくらいの立上がりの信号だと数点~10点くらいのドットしかありま
せんが、5nsくらいの立上がりの信号を単掃引で測定することはまずないので問題
ありません。

Re: パルスの立ち上がり改良について(part2) - chy_farm

2013/11/10 (Sun) 23:01

こんばんは、今日はいろいろお調べ下さってありがとうございました。
おかげさまで、同じ出品者さんから
Tektronix TDS684B Digital Oscilloscope 1GHz 5GS/s
を譲っていただくことになりました。


HP74751Aの方は、inara1さんから頂いたアドバイス;

>HP74751Aは入力インピーダンスが50Ω、最大入力電圧が±2V、SMAコネクタなの
で普通のプローブは使えないのが難点。
>HP74751A用のHP54701Aというアクティブプローブ(入力抵抗が100kΩと低めで帯
域も2.5GHzになる)。

を頂いて判断しました。

(余談:この出品者さんは、これまでにないすばらしい方で、実際にこちらの質問
事項をテストして、正確な回答を下さる方でした。ヤフーオークションで測定器を
売る輩は、ろくな知識が無く、それで無責任でどうしようもないのが多いのです
が、この方は今までで最高のランクと思いました。)


74751Aモジュールのトリガの件は、出品者さんが試されたら、トリガーなしでは全
く測定出来なかったそうです。
カタログには出来るとあるのに、どうしたわけか??
それで、このモデルはやめて、20GHzは残念無念でしたが、、、上記のにしまし
た。




>これを使う場合は、50Ωの負荷をドライブできるバッファ(LM7171のような高速
オペアンプで作製可能)が必要です。

↑あと、この件について、もう少し勉強しますから、そしたら別スレッドしますの
でまたご教示お願いいたします。


パルスの立ち上がりの件、この後報告いたします。

Re: パルスの立ち上がり改良について(part2) - chy_farm

2013/11/11 (Mon) 00:44

デジタルオシロのプローブも、アクティブ、パッシブの二つとも先端部分を取り外
して、小さいチップを付けてからパルスを測定してみました。

パルスは単掃引だと、ドット数が少なくて見にくいので、前回同様にPICのプログ
ラムで周期的に出せるようにしてあります。
パルス幅がHC221の方で、30kX 1000PF にしてあります。


添付画像上は、PIC出口にプローブを接触させて測定したパルスを時間幅50nsで見
たもの、

その下は、同じPIC出口にプローブを接触させて測定したパルスを時間幅200nsで見
たものです。


PICだけでも立ち上がりは5nsで十分速いです。
でも、200nsで見ると、10MHzのノイズがばっちり見えます。



下の図は、それに比べてHC221が出すパルスです。
5ns以内に立ち上がっていますが、オーバーシュートがありますね。
これはどこを改善したらよくなるのでしょうか???

パルスの頭は、この後から終わりまでまずまずきれいで、雑音も見えません。
そのきれいな図を次にアップします。

Re: パルスの立ち上がり改良について(part2) - inara1

2013/11/11 (Mon) 18:45

HC221のパルスにリンギングが見られるのは、プローブのGNDをHC221のGND(7pin)
から取っていないからではないでしょうか。

PICのGNDとHC221のGND間のインダクタンス成分が大きいと、プローブのGNDリード
を長くしたのと同じになってしまいます。理想的には、GNDラインは大きな面積の
銅箔としたほうがいいです。大きな面積とすれば、インダクタンスも小さくなりま
すし、回路のどこにも近くにGNDラインがあるので、信号ラインのすぐ近くでプ
ローブのGNDが取れます。

chy_farmさんは知恵袋で「一見高いインピーダンスで...」とい質問をされていま
すが、その質問に関連して気になったことがあります。

高周波の信号伝送ではインピーダンス整合というのが重要になってきますが、比較
的長いケーブルを通して、高速の電圧パルスを生体に印加した場合、パルス発生器
と、伝送ケーブルと、生体のインピーダンスが違っていると、インピーダンスが異
なる境界で反射が起こって、きれいなパルスを出したにも関わらず、生体での電圧
波形が乱れてしまう(リンギングが発生する)可能性があります。

パルス発生器と、伝送ケーブルのインピーダンスを、例えば50Ωに整合させること
は可能ですが、生体のインピーダンスは、電圧の大きさによっても変化する可能性
もあるでしょうし(生体の電圧-電流特性が非線形)、時間的にも変わる可能性が
あると思いますが、そのような場合、生体に印加される電圧が乱れてしまう可能性
があります。

生体計測では、このあたりの問題はどのように対処しているのでしょうか。

Re: パルスの立ち上がり改良について(part2) - chy_farm

2013/11/12 (Tue) 01:05

inara1さん

>HC221のパルスにリンギングが見られるのは、プローブのGNDをHC221の
GND(7pin)から取っていないからではないでしょうか。

ありがとうございます。
「GND(7pin)」というのは8pinのことですね?
この8pinに直接接続してみるように、とのアドバイスと受け取りました。

それでHC221の出力を観察してみました。画像を添えます。
左側が50Ωのパッシブプローブで観察したもの、
右側が10kΩのアクティブプローブで観察したものです。



>理想的には、GNDラインは大きな面積の銅箔としたほうがいい

そうすると、やはりブレッドボードでは限界がありますね。
それで先日引用してくださった「Howland Current Pump」の時にも「制作例の写真
をよく見て参考にするように」とアドバイスを頂いたのですね。

ハンダ付けと、部品の取り回しがまだ下手で、ついブレッドボードになってしまい
ました。



>生体計測では、このあたりの問題はどのように対処している?

最近どこかの大学で、名古屋大学だったか?、相当高い周波数の電気振動を人体に
与えて新しい効果を観た、とかいう研究を聞いたことがあります。
しかし、一般の心電図、筋電図、脳波計は1kHz以上の高周波は必要ない、という概
念が定着しています。
そのために、人体皮膚の接触抵抗値が5MHz~20MHzであるので、ほとんどはこのよ
うな高いインピーダンスに合わせてディテクタのインピーダンスを調整していま
す。


ですから人体の測定に50Ωのチューブを使用する、という例は自分以外には見たこ
とがありません。
わたくしが50Ωのチューブを使用する場合は、試験場で実施しているLCR計測器を
使うときです。



>比較的長いケーブルを通して、高速の電圧パルスを生体に印加した場合、パルス
発生器と、伝送ケーブルと、生体のインピーダンスが違っていると、インピーダン
スが異なる境界で反射が起こって、きれいなパルスを出したにも関わらず、生体で
の電圧波形が乱れてしまう(リンギングが発生する)可能性があります。

↑TDR(タイムドメインリフレクトメトリー)の原理は、この反射波を測定するの
ですね。



>パルス発生器と、伝送ケーブルのインピーダンスを、例えば50Ωに整合させるこ
とは可能ですが、生体のインピーダンスは、電圧の大きさによっても変化する可能
性もあるでしょうし(生体の電圧-電流特性が非線形)、時間的にも変わる可能性
があると思いますが、そのような場合、生体に印加される電圧が乱れてしまう可能
性があります。

↑いまはまだ生体に高周波を印可する意味が重要視されていません。
しかし、将来再び生体の電気的特性について新しい研究が明らかになってくると、
inara1さんが書かれた問題点が見過ごせないテーマとなるハズです。

Re: パルスの立ち上がり改良について(part2) - chy_farm

2013/11/12 (Tue) 09:13

日曜日に頂いたアドバイスで、

>「オシロ本体(HP54740A)にもトリガ入力がありますが、これも入力インピー
ダンスが50Ωなので、これを使う場合は、50Ωの負荷をドライブできるバッファ
(LM7171のような高速オペアンプで作製可能)が必要です。」

と教えていただきました。

↑この「50Ωの負荷をドライブできるバッファ」というのは、一般的にインピーダ
ンス変換器としてしられている「エミッタフォロアー」↓と同じですか?
http://www.gxk.jp/elec/musen/1ama/H19/html/H1912B03_.html


inara1さんが、LM7171のような高速オペアンプで作製可能、とされたのは通常のエ
ミッタフォロアーだと立ち上がりが遅いので、高速オペアンプを使用する、という
理解で正しいですか?