秋月ファンクラブ掲示板 過去ログ

パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/12 (Thu) 00:17

inara-1さま

お世話になります。
前回方程式のご教示をお願いしまして、ペンディングになっております回路の関連
で、短いパルスを出すユニットを作ったのですが、パルスの電流の立ち上がりが遅
くて困っております。
ご多用と存じますがご教示よろしくお願いいたします。

添付画像1の回路図、左の四角枠がPIC1684Aです。
PICはPORTBを出力に設定し、RB0ピンがhigh/1でPNPのベースと釣り合って不通。
low/0で導通としました。
PORTAのRB0をマニュアルスイッチにして、このスイッチを押すと60us幅のパルス高
さ3Vのパルスが1つ出るようにしてあります。
(つづく)

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/09/13 (Fri) 19:36

inara1です。
current testerの部分はどういう回路でしょうか。以前、私が紹介した微少電流測定器とのことですが。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/13 (Fri) 21:26

はい、あのままの回路です。こちらの以前いただいた回路図です。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/09/14 (Sat) 08:53

current testerの回路は分かりました。

問題は、current testerの部分でなく、PICの出力をトランジスタで変換したとき
の波形がなまってしまうことなのですね。

ご質問の回路には問題があります。PIC出力(RB0)が0Vとなったとき、ベース-エ
ミッタ間に3Vがかかるので、過大なベース電流が流れます。

添付図のように、PIC出力(RB0)とベース間に抵抗R1を入れて、ベース電流を制限し
てください。R1を入れただけだと、トランジスタがOFFになるとき(PIC出力が3Vに
なるとき)の応答が遅くなるので、ベース-エミッタ間にR2を入れてください。添
付図の波形はR1=1kΩ、R2=330Ωとしたときの、入力電圧波形(A)とコレクタ電圧
の波形(B)です。

波形Bの立下りが若干遅いですが、1μs以内になっています。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/15 (Sun) 09:31

早速にありがとうございます。
いただいた内容で試してみます。

いただいた添付画像のオシロの数値で質問があります。
A、Bともに電圧表示ですが、これはI-V変換した後の電流値の表示で良いのです
ね?

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/09/15 (Sun) 09:49

AとBは電圧そのものです(オシロのプローブをAとBに当てたときの波形です)。

I-V変換後の波形も観測できますが、回路(http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1379075191.jpg)のR5からR9のどの抵抗値を選ぶかで、I-V変換回路の応答速度が変わります(抵抗値が大きいほど遅くなる)。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/15 (Sun) 20:06

inara1さま

お世話になります。R1、R2をいろいろ変化させて電流を観てみました。
  1    2    3    4    5  

R1:1k   1k   1k   50   33  

R2:320  500  1k   100   100

すると、ご教示いただいた値の付近(1および2)は電流値がとれませんでした。
R1<R2でないと電流値がとれないようです。
あるいは、R1=R2でないと電流値がとれません。

それで3~5でとった波形を添付いたします。
trが1usまで改善します。しかしtfが減衰して収束するのが出てしまいます。

どうしてもtrを20nsまで改善したいのです。
それでさらに良い改善方法として、高速のアナログコンパレータを使用する方法はどうでしょうか?
たとえば「ADCMP582」
http://www.analog.com/jp/special-linear-functions/comparators/adcmp582/products/product.html#product-designtools
というものを見つけたのですが、、、、

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/09/16 (Mon) 16:45

>trを20nsまで改善したい
20nsでしたら高速オペアンプを使ったほうがいいです。

添付図はLM7171というオペアンプを使ったバッファ回路(電圧利得1)です。入力(IN)に0V-3Vの振幅の矩形波を入れたときの出力(OUT)波形の立上がり/立下りとも10ns未満になっています。

振幅が3Vで、立上がり/立下り時間が10ns未満の矩形波を出力するには、スルーレートが3V/10ns=300V/μsを超えるオペアンプを使う必要があります。LM7171(http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-01048/)のスルーレートは4100V/μsと非常に高いです。出力電流も100mA程度は取れます。

ところで、I-V変換回路に使われているオペアンプ(LMC662)は低速のオペアンプなので、このような高速信号では動作しません。I-V変換回路のオペアンプにも高速タイプを使ったほうがいいです。LM7171は入力バイアス電流が10μAと大きいので、μAオーダの微小電流の絶対値測定には不向きですが、矩形電流を入力したときの変化を見るのであればμAオーダの変化の測定には使えます。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/16 (Mon) 23:35

inara1さま
ありがとうございます。こういう使い方があるのですね。勉強させていただけてあ
りがたいです。

質問1
この回路図のIN、OUTをPICの出力ピンとCOMに接続するのですね。

質問2
私がはじめに質問させていただいたPNPではエミッタからベースにプルアップ抵抗
をつけてPICの出力ピンがhighのときにOFF、lowのときにONするようにしました。
このLM7171を使う回路はプルアップをとり出せないようですね。取り出せないとき
はPICのほうをhighでONするように変更するだけで良いでしょうか?

質問3
添付画像の下は、現在使用しているパルス発生装置の波形です。2つ欠点がありま
す。
1つ目は(1)-(2)のようにパルスの頭がデコボコで、このパルス測定したと
きに出力される電流の過渡状態にデコボコが反映されてしまうこと。
2つ目は(3)のようにはじめの飛び出しが大きくて、出力波形で過渡状態の極初
期の判断が判別しにくいことです。
このLM7171を使う回路も、はじめの飛び出しはあるようですし、同じようにパルス
の頭がデコボコです。
ですが、スルーレートが高いので少なくともパルスの頭のデコボコは極初期に収ま
ると見なせるでしょうか?

質問4
高速アナログコンパレータを使用したらパルスの頭は完全にフラットになる可能性
が高いのでしょうか?

質問が多くてすみません。よろしくお願いいたします。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/17 (Tue) 14:19

inara1さま

trの向上について追加質問させていただきます。
はじめに私の方からアップしましたオシロ画像の「画像3」はPICのピンから出力されたパルス波形です。

http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1378947938.gif

この元になる波形のtrが悪いのですから、この後段で高速オペアンプを用いてもtrは向上しない、ということはないでしょうか?

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/09/17 (Tue) 19:42

平日は仕事なので土日までお待ちください。

ADCMP582は平衡出力のコンパレータです。出力端子が2つあって、2つの出力が互いに逆の論理レベルになっているものなので、出力をオープンにすることはできません。

デジタルICの中に、3 State 出力のものがあって、出力がLレベルとHレベルの他に、高インピーダンスという3種類の形式を持つものがあるので、高インピーダンスの状態を利用すればいいかもしれません。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/17 (Tue) 22:04

inara1さま

ありがとうございます。日曜日までに
>「デジタルICの中に、3 State 出力のものがあって」
とお教えいただいたことを調べて予習しておきます。

またそれまでには昨日お教えいただいたLM7171を使った回路の実験もできていると
思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/09/18 (Wed) 05:01

パルス波形が汚いのは以下のどちらか、あるいは両方が原因だと思います。
・信号そのものが汚い
(1) 電源ラインや信号ラインのインダクタンス成分が大きい
(2) 信号ラインのインピーダンス不整合が大きい。
・測定系の問題
(3) プローブの位相補償が過補償になっている
(4) プローブの信号ラインやGNDラインのインダクタンスが大きい

まず、2SA1459を接続せず、PICの出力波形がどうなっているか見てみるといいと思
います。

(1)を改善するには、PICの電源-GND端子間に、最短距離でバイパスコンデンサをつ
けるのがいいと思います。

(2)の根本対策はレイアウトの問題となって難しいのですが、簡易的にはPICの出力
端子からの配線を極力短くするのがいいと思います(プローブ先端を直接PIC出力
に当てるなど)。

(3)については、オシロスコープから出ている校正用の矩形波を観測してみるとい
いでしょう。パルスの立上がりのオーバシュートが大きいときは、プローブの位相
補償トリマを調整してください。

(4)については、プローブのGNDリード(黒いリード線)を取り外して測定すると効
果があります。ここ
(http://www.analog.com/jp/content/cu_analog_dialogue_vol41_no1_3_jp/fca.h
tml)の「高速測定のためのプローブの準備」が参考になります。

立上がり時間がnsオーダのきれいな波形の信号を発生させることや、それを正確に
測定することは簡単ではありません。波形に多少のリンギングがあるとまずい結果
になるのでしょうか。

リンギングが振幅の半分に達するほどひどい波形でなければ、波形の立上がり位置
(波高の半分を横切る時間)はあまり変わらないはずです。パルスの遅延や幅の測
定では、波形の立上がり(tr)や立下り(tf)が遅くなるのはまずいですが、リン
ギングが多少あっても問題なければ、リンギングを抑えるのではなく、立上がりや
立下りを改善する方向に集中したほうがいいと思います。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/18 (Wed) 22:39

inara1さま
朝早くにご丁寧な回答を作って下さいましてありがとうございます。今日は朝から
出張で、携帯でテキストだけ拝見しておりました。今帰りまして改めて拝読してお
ります。
アナログディバイス社の資料も印刷しました。秋月からLM7171も到着しておりまし
た。
あすじっくり資料を読んで、実践しながら学んでみます。

よろしくお願いいたします。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/19 (Thu) 18:29

inara1さま

お世話になります。
オシロの使い方のご教示ありがとうございました。手元のがHPの54100Aと
いう古い型です。この型には専用のプローブしか使えないようになっていて、プ
ローブ校正用のキャパシタがついていません。
マニュアルが英文なのでちょっと読みにくいことはあるのですが、一通り探してみ
ました。マニュアルの中にもプローブの位相補償のことが出ていませんでした。

校正用のパルスを取り出す手順に従って接続し、Autoのボタンを押すと画像1
のようにきれいになりました。

ただ、手元の専用プローブが10KΩのアクティブプローブ(10:1)と、50
Ωのパッシブ(10:1)だけで、1MΩのパッシブがありません。それで50Ω
のパッシブだけをI/V変換器に接続して観ています。この接続ですと回路に影響
を与えるでしょうか?(今頃言い出してすみません、、、)
アクティブプローブの使い方が本体のマニュアルにも無くて困っています。

さて、秋月から来たへLM7171を早速I/V変換器のLM662と交換してみました。
ご教示のように、PICにトランジスタなどを接続しないでPICのピンから直に
I/V変換器に接続しました。
交換前(LM662)は画像2のような電流過渡でしたが、交換すると(LM7171)画像
3のようになりました。

パルス全体を観ると画像4のようでした。

もしプローブの使い方が誤りでなければ、これならまずまずです。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/19 (Thu) 21:08

inara1さま

アクティブプローブに画像のようなチップを取り付けたらオーバーシュートやリン
ギングが少ない測定ができるのがわかりました。

でもこのアクティブプローブですと50usを1回とか2回だけの繰り返しが無い信号
は苦手のようですが、そういうことなのでしょうか?

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/19 (Thu) 22:29

active probe と passive probe の比較をしてみました。だいたい同じくらいで
した。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/21 (Sat) 17:01

inara1さま

お世話になっております。
PICのオシレータを10MHzから20MHzに変更して実験してみました。

Trが2倍になりました。
PIC出口の直列抵抗値を変えていくとオーバーシュート気味ですが、Trは速くなり
ますね。

このPICは「16F84A」というモデルですので、20MHzが最高速度です。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/21 (Sat) 17:03

この上に「PIC18F2550」があり、そちらは48MHzまで上げることができそうです。
さらにその上に「PIC24H」もあり、これは80MHzまで可能だそうです。
順次試してみます。

またご報告いたしますので、よろしくお願いいたします。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/25 (Wed) 12:13

inara1さま

先日下記のようにご報告いたしました。
>「PICのオシレータを10MHzから20MHzに変更して実験してみました。
>Trが2倍になりました。
>PIC出口の直列抵抗値を変えていくとオーバーシュート気味ですが、Trは速くな
りますね。」

ところがそれは誤りでした。
細かく観察したら、Oscillatorを10MHzから20MHzに変更してもTrはほとんど変
化・向上しませんでした。

ご教示いただいた高速型のオペアンプに変更したことが主因だったようです。

この観察がPICのこの8bitモデル;PIC16F84Aだけのことなのかはまだ不明です。

明日以降、16bitのモデルが届きますのでそちらでも実験してみるつもりです。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/09/25 (Wed) 18:16

PICのピンのところへトランジスタなどを接続しないで、直にI/V変換器へつないだ
ときの波形
(http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1379597391.gif)
を見ると、立下り時間がまだ100nsくらいあるようですが、I-V変換の帰還抵抗が大
きいと応答が遅くなります。

この抵抗値を小さくすると、感度が悪くなります(I-V変換の出力電圧が小さくな
る)が、I-V変換の出力電圧を大きくする必要が特になければ、帰還抵抗をなるべ
く小さくしたほうがいいです。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/25 (Wed) 23:26

inara1さま
お世話になります。
>I-V変換の帰還抵抗
というのはご教示いただいている回路図のR5からR9ですね。(間違っていたらご指摘お願いいたします。)

添付図のR8.5~R10(黄色字の抵抗値)のように抵抗値を変化させて観察してみました。

ピンク字の抵抗値は「PICの出力ピン」と「I-V変換の入力」の間に入れた直列抵抗です。




Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/25 (Wed) 23:33

次に、帰還抵抗R8.5(黄色字の抵抗値)を5kに固定して、図のピンク字のように「PICの出力ピン」と「I-V変換の入力」の間に入れる直列抵抗値を変化させて観察してみました。

これですと50nsでほとんどTrが立ち上がってくれます。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/09/26 (Thu) 05:22

帰還抵抗はR5~R9のとことです。

50nsくらいで立ち上がってますが、立下りも同じくらいでしょうか。50nsくらいな


お使いのプローブの最大周波数は100MHz以上はあるのでしょうか。この周波数が低
いと、観測される波形がなまって、実際より立上がり/立下り時間が長くなってし
まいます。100MHzのプローブなら3nsくらいの立上がり/立下り時間になります。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/26 (Thu) 09:04

inara1さま

おはようございます。
ご教示ありがとうございます。

プローブの最大周波数は1GHzと、700MHzです(添付図_HP54001A用プローブ)。

立下りも同じくらいか早速観察してみます。
よろしくお願いいたします。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/26 (Thu) 11:10

inara1さま

観察しました。後ほどご報告させていただきます。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/26 (Thu) 11:17

(つづき)

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/09/26 (Thu) 18:00

高級なプローブをお持ちですね。

I-V変換の帰還抵抗を500Ω近傍に設定すると立上り/立下り時間が50ns未満になる
ようですが、これより小さくならないのは、PICの出力波形の立上り/立下り時間が
これくらいだからなのでしょうか。

PICの出力に抵抗を入れず、PICの出力に直接プローブを接続したときの立上り/立
下り時間はどれくらいでしょうか。

前の投稿は「50nsくらいなら」で消えていますが、「50nsくらいなら良しとします
か?」と書いたつもりでした。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/26 (Thu) 18:58

inara1さま

電気の基本的なことでお伺いさせてください。

>PICの出力に抵抗を入れず、PICの出力に直接
>プローブを接続したときの立上り/立下り時間は
>どれくらいでしょうか。

このようにして測定するときはPICの出力ピンとグランドの間の電圧を測定する、
という意味で正しいでしょうか。

ご指示いただいた方法で観察してみました。
ひとつ目のオシロ図は立ち上がりを示しています。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/26 (Thu) 19:15

こちらは立ち下がりを示します。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/09/27 (Fri) 06:39

PICの出力ピンとグランドの間の電圧です。立上がりが30ns、立下りが20ns程度で
すね。あまり速くないようですが、PICの出力波形はこんなものなのでしょうか。

最終的には、PIC出力が3Vのときに出力電流0、PIC出力が0Vのときに出力電流を流
すという機能を実現するもののようですが、トランジスタでON/OFFするのでなく、
高速オペアンプを使って、電圧-電流変換回路にしたほうがいいと思います。

トランジスタでON/OFFする方法だと、出力に抵抗を入れることになりますが、そう
すると、負荷の浮遊容量と出力抵抗でCR回路ができてしまい応答が悪くなります。
出力抵抗が10kΩで浮遊容量が10pFの場合、10kΩ×10pF=100nsくらいの立上がり/
立下りになります。また、抵抗を直列に入れる方法だと、負荷抵抗によって流れる
電流が変わってしまいます。オペアンプを使った電圧-電流変換回路だと、出力電
流は負荷の影響を受けません。

具体的にはPIC出力が0Vのときの出力電流はどれくらいですか?以前、10kΩの抵抗
を入れていたので、3V/10kΩ=0.3mA程度でしょうか。

オペアンプを使った電圧-電流変換回路は、動作確認後に添付します。オペアンプ
はLM7171を使う予定です。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/27 (Fri) 11:31

inara1さま
朝早くにすみません。
ご教示いただいたことを整理して考えました。
私の知識の整理がつかず混乱していて、これまでの測定に誤りがあるようです。

いまもう一度測定し直しております。
まとめてからご報告いたします。

お世話になります。


Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/27 (Fri) 13:28

今朝のアドバイスありがとうございます。

>立上がりが30ns、立下りが20ns程度ですね。あまり速くないようですが、PICの出力波形はこんなものなのでしょうか。

これを測定し直しました。
添付オシロ図のようになりました。

上の図が立ち上がり、下の図が立ち下がりです。
立ち上がり:5ns
立ち下がり:10ns
程度でした。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/27 (Fri) 13:43

こちらはパルス全体の電圧過渡です。
PIC電源電圧:3V
です。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/27 (Fri) 13:47

こちらはPICの出力ピン(ここではRB0ピンを使用しています)が出力LOWのとき
の、この出力ピンの電圧値です。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/27 (Fri) 14:13

>最終的には、PIC出力が3Vのときに出力電流0、PIC出力が0Vのときに出力電流を
流すという機能を実現するもの

ということは、
今はPIC出力ピンLOWでパルス電流OFF、出力ピンHIGHでパルス電流ONですから、
私がこのPICでやっていることの逆のスイッチですね。


>トランジスタでON/OFFするのでなく高速オペアンプを使って電圧-電流変換回路
にする
>トランジスタでON/OFFする方法は出力に抵抗を入れることになる
>負荷の浮遊容量と出力抵抗でCR回路ができて応答が悪くなるから、出力抵抗10k
Ω、浮遊容量10pFの場合、10kΩ×10pF=100nsくらいの立上がり/立下りになる

>抵抗を直列に入れる方法は負荷抵抗によって流れる電流が変わる
>オペアンプを使った電圧-電流変換回路は出力電流は負荷の影響を受けない


なるほど、こういう仕組みなのですか!
初学では思いつきもしませんでした。

余談:
ところで、手元に16bitのPIC24Fが来ました。でもアッセンブリー語が違うところ
が多いようです。そのMnemonicの数も倍の70個くらいになっているので、いま懸命
に資料を読んでいます。まだ稼働は先のようです。

それからLinear Technology社にお願いしていた「LTC2205」という16bitのADコン
バータが届きました。このパルス発信器で測定した生体反応をデジタル信号にする
ためです。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/27 (Fri) 17:24

もう少し調べました。

PICの電源電圧を変更するときに、I-V変換器の帰還抵抗値を変更すると良いことが
わかりました。

添付オシロ図は

Vdd:4.5V

です。このとき

帰還抵抗値:66Ω

とするとこのくらいのTr、Tfになりました。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/09/27 (Fri) 17:27

次の添付オシロ図は

Vdd:3.0V

です。このとき

帰還抵抗値:100Ω

とするとこのくらいのTr、Tfになりました。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/01 (Tue) 19:08

LM7171を使ったV-I変換回路のサイトがありました。
http://designideas.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/howland-current.html

R13が電圧と電流の変換係数を決めるもので
出力電流Iout(A)=入力電圧(V)/R13(Ω)
となります。そのサイトの回路図ではR13=1kΩなので、入力(input)に+1Vを印加
したときの出力電流はIout=+1mAになります(+1mAというのは負荷ZLに1mAの電流
が流れ込むという意味)。入力(input)に-1Vを印加したときの出力電流は-1mAに
なります(-1mAというのは負荷ZLから1mAの電流を吸い込むという意味)。入力
(input)が0Vのときは負荷ZLに電流は流れません。

2kΩの可変抵抗は変換係数を正確に調整するためのものです。負荷ZLに1kΩの抵抗
を接続した状態で、入力(input)に+1V(直流電圧)を印加したときに負荷ZLの両
端の電圧が1Vになるように調整します。

R15と並列に入っているコンデンサは、出力波形にオーバーシュートが出ないよう
にするためのものですが、ビニール線をよじったものにしなくても、2pFのコンデ
ンサを接続してもいいです。

入力と出力の位相を反転するときは、回路図にあるトグルスイッチを使えばいいで
す。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/02 (Wed) 00:40

inara1さま

わざわざお調べいただきありがとうございます。お手数をおかけしました。

早速これで作って実験してみます。またご報告いたします。

PICのこれまで使っていたPIC16F84Aというモデルはメーカーにさえ「古いタイプ」
と言われ、(売っているくせに客にひどいことを言うものだ)とあきれたりしてい
ましたが、詳しいみなさんも同じように言うので、やはり相当時代遅れのモデルみ
たいでした。

それで最新のモデルを学び始めたのですが、コマンドが35種類から49種類に増
えていたり、その上のモデルでは70種類以上になってしまっていて苦労します。

こちらがあまりにも旧式ではじめたために、あたかも浦島太郎のような気分です。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/02 (Wed) 19:27

昨日紹介したサイトのV-I変換回路の出力信号は、立上がり・立下り時間とも30ns
と高速で、波形もきれいですが、配線のレイアウトや部品の配置がちゃんと考慮さ
れているので参考にしてください。ブレッドボードではこのような波形を出すのは
難しいと思われます。抵抗は0.1%精度のものが使われていますが、そこまで精度を
要求されないのであれば1%精度の金属皮膜抵抗で良いと思います。

なお、昨日紹介したサイトのV-I変換回路は、オペアンプのオフセット電圧は補正
されていないので、入力電圧が0Vでも出力電流は0にはなりません(出力に数μAの
電流が流れる)。オフセット調整回路を付加すれば、入力電圧が0Vのときの出力電
流を0.1μA未満にできますが、そこまでの精度が必要なければ、昨日紹介したサイ
トのV-I変換回路のままでいいです。

PICマイコンについては詳しくないのでコメントできません(すみません)。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/02 (Wed) 22:16

inara1さま

ありがとうございます。このところ平日に申し訳ないです。
この回路で作ってみたいと思います。

できたらご報告いたします。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/03 (Thu) 12:41

inara1さま

ご案内いただきましたサイト
>LM7171を使ったV-I変換回路のサイトがありました。
http://designideas.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/howland-current.html

の写真でご教示いただきたいことがあります。

質問1:

回路を裏面から写した画像があります。

この画像でLT1717の+電源入力端子が、あたかもグランドにハンダ付けされている
かのように見えますが、これは単に撮影角度のせいで、実際は離れている、と理解
して良いでしょうか?


質問2:

電源供給用のシールドケーブルが2芯です。
このうち、マイナス電源の1本と、シールドとの間にバイパスコンデンサが介装さ
れています。
一般的にお考えいただいた場合、ここにバイパスコンデンサは必要でしょうか?


質問3:

バイパスコンデンサが電解のやや大きめのものが使われているようです。
inara1さまがこれまでご教示下さった回路では0.1uF程度が多かったのですが、こ
の場合は10uF程度の電解型が適当なのでしょうか?
(いま手元に10uFの無極性電解型ならあります)

よろしくお願いいたします。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/03 (Thu) 17:36

試作しました。

0.1uFのコンデンサは付けましたが、大きいコンデンサとインプットのターミナル
がまだです。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/03 (Thu) 18:41

>LT1717の+電源入力端子が、あたかもグランドにハンダ付けされているかのよう
に見えます
+15Vライン(赤色のビニール線)はLM7171の7pinにつながっていますが、LM7171の
7pinとGND(銅箔)との間にはチップコンデンサがついています。添付図の「チッ
プコンデンサ(+電源側)」と書かれた部分です。したがって+15VラインはGNDと
はつながってはいません。コンデンサ容量は不明ですが0.1μF程度だと思います。

>マイナス電源の1本と、シールドとの間にバイパスコンデンサが介装されていま

添付図の「チップコンデンサ(-電源側)」と書かれたものでしょうか。これは必
要です。「チップコンデンサ(+電源側)」も必要です。

電解コンデンサについてですが、回路全体の最大消費電流が大きくない場合
(100mA未満)は、電源ラインに電解コンデンサをつけていません。パスコンは、
オペアンプの端子近くに0.1μFのコンデンサをつけるだけです。チップコンデンサ
がない場合は、リード線付きのコンデンサのリード線を短く切って、配線面側に最
短距離でハンダ付けすればいいです。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/03 (Thu) 21:56

inara1さま
早速ご教示ありがとうございます。

>>マイナス電源の1本と、シールドとの間にバイパスコンデンサ
>添付図の「チップコンデンサ(-電源側)」と書かれたものでしょうか。これは
必要です。「チップコンデンサ(+電源側)」も必要です。

添付図の中に赤矢印を付けたものです。
もしかしてこれは電解コンデンサではないのですか?

チップコンデンサの接続についてありがとうございました。チップ型のコンデンサ
とは気づかずに直接接続していました。

そうしますと、マイナス電源とプラス電源があり、グランドの0Vがあるということ
は、以前に心電計で教えていただいた両電源に分ける回路を付けるということにな
るのですね。

電圧についてinara1さまの添付図には、

「+15Vと-15V」

とご案内くださいました。これはLT1717のカタログが示す最大電圧36V(プラスVか
らマイナスVを引いた値)に近いです。

私はカタログ最小値の5.5Vで使おうと考えておりました。最小値の5.5Vで使うと不
便があるでしょうか?

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/04 (Fri) 05:33

>添付図の中に赤矢印を付けたもの
これは電解コンデンサです。付けても付けなくても波形は変わらないと思います。ただし、電圧安定度の良くない電源を使った場合は電解コンデンサをつけたほうが良いかもしれません。電解コンデンサを付けたときと付けないときで、出力波形の違いを見て判断してください。

その場合、オシロスコープの掃引時間を遅くして(数ms/divくらいにして)、波形のエンベローブ(波形の上端と下端の境界の形)が波打っているかどうかで判断します。

>カタログ最小値の5.5Vで使おうと考えておりました
それでも動きますが応答時間が多少遅くなります。

データシート(http://www.tij.co.jp/jp/lit/ds/symlink/lm7171.pdf)の4ページ(PDFファイルの5ページ)の「± 5V 電源動作時におけるAC 電気的特性」の中にスルーレートが出ていますが、これが950V/μsとなっています。このスルーレートは、出力電圧が0Vから3Vまで変化するのに3nsかかることに相当します。

電源電圧が±15Vのとき、データシート3ページ(PDFファイルの4ページ)の「± 15V 電源動作時におけるAC 電気的特性」のスルーレートは3100V/μsとなっています。これは出力電圧が0Vから3Vまで変化するのに1nsかかることに相当します。

このように、電源電圧を下げると、応答速度が多少遅くなりますが、元の波形の立上がり/立下りが10ns以上あるので、電源電圧を±5Vにしても出力波形はあまり変わらないと思います。

【電源電圧を±5Vにすると出力電圧範囲が狭くなる】
他に、電源電圧を±5Vとすると、オペアンプの出力電圧範囲は±3.5Vくらいに制限されるので注意してください。±3.5Vというのは電圧-電流回路の出力電圧でなく、オペアンプの出力電圧です。

電圧-電流変換回路の出力電圧は、回路図(http://designideas.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2013/08/08/4.jpg)にあるように、オペアンプの出力からR13を通った後の電圧になるので
オペアンプの出力電圧(V)=回路の出力電圧(V)+R13(Ω)×出力電流(A)
となります。出力電流を±1mAとしたとき、電圧-電流変換回路の出力電圧範囲は±2.5Vと狭くなります。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/04 (Fri) 11:52

inara1さま

おはようございます。ご教示ありがとうございます。


>>添付図の中に赤矢印を付けたもの
>電解コンデンサを付けたときと付けないときで出力波形の違いを見て判断してく
ださい。
>その場合、オシロスコープの掃引時間を遅くして(数ms/divくらいにして)判断

ありがとうございます。そうしてみます。


>>カタログ最小値の5.5Vで使おうと考えておりました
>それでも動きますが応答時間が多少遅くなります。
>データシートの中にスルーレートが出ています
>950V/μs---このスルーレートは、出力電圧が0Vから3Vまで変化するのに3nsかか
ることに相当
>電源電圧が±15Vのと---のスルーレートは3100V/μs---これは出力電圧が0Vから
3Vまで変化するのに1nsかかることに相当

添付しました図の赤下線の部分ですね。
データシートの「SR」はこのようにして読んで自分の条件に合うかを観るのです
ね。ありがとうございます。
緑矢印のデータは一応おまけで付いているのですね?


>電源電圧を下げると応答速度が遅くなるが、元の波形の立上がり/立下りが10ns
以上あるので---出力波形はあまり変わらない

了解いたしました。今後他のPICで実験したときに、立上がり/立下りが10ns以下の
ようでしたら電源電圧を上げることを考慮したらよいですね。


>【電源電圧を±5Vにすると出力電圧範囲が狭くなる】
>電圧-電流変換回路の出力電圧は、---オペアンプの出力からR13を通った後の電
圧になるので
>オペアンプの出力電圧(V)=回路の出力電圧(V)+R13(Ω)×出力電流(A)
>となります。
>出力電流を±1mAとしたとき、電圧-電流変換回路の出力電圧範囲は±2.5Vと狭く
なります。

了解いたしました。
本当に何から何まで初学者向けにご教示いただきありがとうございます。

ご教示をベースにして作ってみます。
またご報告いたします。
よろしくお願いいたします

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/04 (Fri) 18:26

電解コンデンサを付ける付けないの話をしましたが、最初から付けておいても全然構いません。

上で紹介したサイトの電解コンデンサは容量が100μF、耐圧が25Vのものだと思います。オーディオ用の高級品のようですが、一般的なもの(http://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=2ATG-EBG2)で構いません。電解コンデンサには極性があるので、極性を間違えないようにしてください(間違えると爆発します)。

明日・明後日はお休みなので、こちらでも動作確認してみます。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/05 (Sat) 00:37

inara1さま

ありがとうございます。
試作してみました。
どこが発振するのか、サイン波が出てしまいました。

でも立ち上がりはずいぶん速くなりました。

オペアンプで電源を振り分けてみました。耐圧が15Vなので、怖くて20Vまでしか試
せませんでした。
立ち上がりの時間だけで観れば、20Vでも9Vでも変化無いようです。

この(きれいな)発振はコンデンサを振り分けた後に付けなかったからでしょう
か?

>その場合、オシロスコープの掃引時間を遅くして(数ms/divくらいにして)、波
形のエンベローブ(波形の上端と下端の境界の形)が波打っているかどうかで判断
とご教示いただきましたが、パルスの時間を50usでプログラムしていてmsで観るこ
とができません。

明日コンデンサを入れる工夫をしてみたいと思います。

よろしくお願いいたします。


Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/05 (Sat) 07:47

おはようございます。

>2kΩの可変抵抗は変換係数を正確に調整するためのものです。負荷ZLに1kΩの抵
抗を接続した状態で、入力(input)に+1V(直流電圧)を印加したときに負荷ZLの
両端の電圧が1Vになるように調整します。

inara1さま、先にご教示いただいていた↑この調整をまだしていませんでした。こ
れから実験してみます。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/05 (Sat) 10:03

>パルスの時間を50usでプログラムしていてmsで観ることができません
サンプリングオシロスコープだとちゃんと波形が出ないかもしれませんね。V-I変
換の入力にDC電圧(0Vでもいい)を加えたときに、出力が波打っていなければ大丈
夫だと思います。

「電源電圧が9Vや20V」とか、「電源電圧を振り分けた後」という記述があります
が、電源は2つでなく、1つの電源を抵抗分圧して±の電源を作っているのでしょう
か。単なる抵抗分割だと電源の出力インピーダンスが高くなってしまうので、出力
インピーダンスを下げるために、電解コンデンサは必須です。できれば、正負電圧
の2電源としたほうがいいです。10uFのコンデンサを入れたら発振気味の部分がな
くなったそうなので、やはりこれが原因かもしれません。

正電圧から負電圧を作る電圧コンバータというのがあります。この掲示板の別ス
レッド(http://akizuki-fan.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=10122244)で使っ
ているLT1054というICです。これを使えば、+5.5Vから-5Vを作れるので、それを負
電源とすれば2電源にできます。

>この調整をまだしていません
この調整では、パルス信号を入力しなくてもいいです。負荷に1kΩの抵抗をつけ
て、入力にDC1Vを加えたときに出力電圧が1Vになるように調整すればいいです。そ
の後、入力に-0Vを加えたときに出力電圧は0Vになるはずですが、オペアンプのオ
フセット電圧が大きい場合は、正確に0Vにならないかもしれません。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/05 (Sat) 11:02

inara1さま

ありがとうございます。

>電源は2つでなく、1つの電源を抵抗分圧して±の電源を作っているのでしょう
か。

はいそうです。以前心電計・筋電計のときに、電源振り分けのところで教えていた
だいた回路です。1つの電源を抵抗分圧して±の電源を作りました。

>単なる抵抗分割だと電源の出力インピーダンスが高くなってしまうので、出力イ
ンピーダンスを下げるために、電解コンデンサは必須です。

これは
「振り分けに使う抵抗値の分だけ出力インピーダンスが増える」
という仕組みですね。
そこまで考えられませんでした。なるほど。。。

電解をいれてだいぶマシですが、添付図のように拡大するとまだまだ目立ちます。
やはり、ご教示いただいたLT1054というICを使用するべきですね

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/05 (Sat) 11:08

ご案内いただいた別スレッド、拝見いたしました。

私の場合、必要な回路図は添付のもので正しいでしょうか?

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/05 (Sat) 12:12

一方の棒が凹型になっているのは、極性のあるコンデンサという意味で、凹型側が
-極になります。

LT1054ので-5Vを作る方法は添付図のようになります。コンデンサの極性に注意し
てください。コンデンサの耐圧は10Vあればいいです。

添付図の回路はLT-Spiceという回路シミュレータ(無料)で描いたものです。
LM7171を使ったV-I変換もシミュレーションできます。この後波形を添付します。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/05 (Sat) 12:33

inara1さま

早速にありがとうございます。

これは電源の電圧を分圧するのではなくて、ひっくり返した負電圧を元の正電圧と同時に供給してくれるのですね!!これは便利です。
これからもいろいろな場面で使えそうです。

データシートにあるダイオードは必要ないのですね。

コンデンサの極性のこと、ありがとうございます。

一応、乾電池で+6V,-6Vを作って実験してみました。図を添付いたします。

20nsでほとんど立ち上がって来ます。
立ち下がりが裾を引いていますが、、、

電池ですから頭はきれいになりますね。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/05 (Sat) 12:37

LM7171のV-I変換回路のシミュレーション結果です。R15と並列に入れるコンデンサ
の容量は0.5pFくらいにすると波形がきれいになるようです。容量を大きくするほ
ど立上がり・立下り時間が遅くなります。

実際には0.5pFというような小さい容量のコンデンサはないので、上で紹介したサ
イトでは、ビニール線をよじって擬似コンデンサとしているのでしょう。ただし、
ビニール線方式だと、時間が経過したときに捩れ方が変わって、容量が変化する可
能性があります。

市販の1pFのコンデンサを何個か直列にすれば、0.5pF、0.33pF、0.2pFなどを作れ
るので、それを取り付けてきれいな波形になるようにしたほうが信頼性がある(経
時変化が少ない)と思います。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/05 (Sat) 12:45

LT1054はひっくり返った電圧を発生するものです。100mA程度の電流までなら取り
出せます。

ただし、-5V出力に流れ込む電流が大きくなるほど、-5V出力電圧が上がってきます
(0Vの方向に変化する)。したがって、5V出力に流れ込む電流が大きくなるほど、
+電圧と-電圧の大きさが非対称になります。しかし、オペアンプの電源電圧は、
±電圧が対称でなくても、出力電圧範囲より充分大きければ問題ありません。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/05 (Sat) 13:23

inara1さま

>LM7171のV-I変換回路のシミュレーション結果です。
>R15と並列に入れるコンデンサの容量は0.5pFくらいにすると波形がきれいになる
>容量を大きくするほど立上がり・立下り時間が遅くなる

ありがとうございます。こんなにしていただきすみません。



>ただしビニール線方式だと時間が経過したときに捩れ方が変わって、容量が変化
する可能性があります。

はい、手で少し触っただけで動いてしまいます。



>1pFのコンデンサを何個か直列に

それでいってみようと思います。



>LT1054は---
>ただし-5V出力に流れ込む電流が大きくなるほど-5V出力電圧が上がってきます
(0Vの方向に変化する)。
>したがって5V出力に流れ込む電流が大きくなるほど、+電圧と-電圧の大きさ
が非対称になります。
>しかしオペアンプの電源電圧は±電圧が対称でなくても出力電圧範囲より充分
大きければ問題ありません。

大事なところをご丁寧にありがとうございます。
続けて実験してみます。
またご報告いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/06 (Sun) 21:40

inara1さま

お世話になります。
Howland Current Pumpの組み立ては始めに作ったエポキシボードのが絶縁不良でう
まくいかず、仕方ないので慣れているブレッドボードで組みました。ブレッドボー
ドにすると、立ち上がりがやや遅いですが、組み立てやすさはうれしいです。
ご教示いただいたように、精密電源で1.000Vを作っておいてから、変換係数を微調
整しました。
立ち上がりの速さは、ブレッドボードですが、TINAでシミュレーションしていただ
いた値に近いです。


さて、このあとのことでご教示いただきたくて投稿いたします。

LM71717でV-I変換したので、このパルス電流を付加(図中のload≒5MΩ)にイン
プットしてその電流過渡を観たいのです。

この電流過渡を先日来ご教示いただいているI-V変換器に入れて、その出力をオシ
ロで観る、という用になります。

質問1:回路のグランド
回路のグランドは、添付図の左側(緑枠)と右側(赤枠)で分ければ良いでしょう
か?

質問2:赤枠の電源
赤枠内の回路のV2,V3は同じ電源を使って問題ないでしょうか?

質問3:LM71717の接続
I-V変換器に使うLM71717は1ヶに1回路しかついていないので、そのまま1個ずつ
を入れ替えれば良いでしょうか?

質問4:オシロ接続のところ
いまはオシロですが、次の段階でA/Dコンバータを使って過渡波形をパソコンに取
り込む予定です。
そのときのためには何かいまやっておくことがあるでしょうか?

たくさんの質問で申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/07 (Mon) 19:23

>この方向性に誤りは無いでしょうか
右側のI-V変換の-入力端子に負荷を接続してください(添付図)。また、LT1054
で-電源を作るのであれば、I-V変換の+入力端子に直接可変抵抗(VR1)を接続で
きます。添付図の回路の場合、負荷の左側から右側に電流を流したとき(PICの出
力電圧が+なのでその向きの電流になります)、右側のI-V変換の出力電圧は負電
圧になります。

添付図のように、左側のV-I変換の出力に負荷(RL)をつないで、その負荷に流れ
る電流をI-V変換した場合
V-I変換の出力電流=負荷に流れる電流=I-V変換に流れる電流
となるので、PICの出力電圧波形とオシロの観測波形は同じ形になると思うのです
が(オシロスコープでの観測波形は多少なまりますが)。

負荷に「電圧パルス」を与えて、負荷に流れる電流の過渡応答を見るのなら意味が
ありますが、添付図の回路では、「V-I変換の出力電流=負荷に流れる電流=I-V変
換に流れる電流
」となって意味がないような気がします。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/07 (Mon) 21:16

inara1さま

ご教示ありがとうございます。
測定の意味について、アドバイスをいただきありがとうございます。電圧パルスを
与えて電流の過渡応答をみるのでないと意味が無いのですね。
勘違いしていたのかもしれませんので、考えながら帰ります。(今日は出張で、携
帯で拝見しております。)
後ほど改めてお伺いいたします。
よろしくお願いいたします。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/07 (Mon) 22:57

inara1さま

お世話になります。
先ほどは帰宅途中から失礼いたしました。

この際、私の実施したいことを総合的に観ていただかなくてはならないようです。
inara1さまにはお手数おかけして恐縮ですが、下記にお目通しいただければ幸いで
す。

皮膚インピーダンス測定のレポートに下記のような文献があります。
http://ci.nii.ac.jp/naid/110001091765

上記のURLをクリックすると国立情報学研究所のサイトのこの論文の紹介ページに
行きます。このサイトは一部有料で、この論文は有料です。この論文の2ページに
添付図のような図1が記載されています。

この図の説明として、
----以下引用--------------------
単一矩形波パルス法で人体に印可する矩形パルス電圧は256Us、波高3Vである。こ
れを--中略--関電極と不関電極の間に負荷すると立ち上がり時間が非常に速く急激
に増加してから時間と共に減少する電流応答が診られる。
--中略--
立ち上がり500nsの初期最大電流ピーク値のことを分極前電流(BP=Before
Polarization Current)と呼ぶ。
これは皮膚の基底膜のところでイオンなどの分極が起こる前に流れる電流と考えら
れる。物理的には測定系固有の電気伝導度を表す。
----ここまで引用---------------------
なお、関電極=(印可する方)、不関電極=(グラン)です。

この種類の論文を読みますと、

人体に印可する矩形パルス電圧:256Us、波高3V

立ち上がり時間:500ns(初期最大電流ピーク値)
または
立ち上がり時間:600ns(初期最大電流ピーク値)

のパラメータが出ていました。

過去のこれらに使用された測定機器の一つを手に入れました。

その機器の関電極と不関電極の間に、inara1さまにご教示いただいたV-I変換回路
置いて、このV-I変換回路の出力をオシロへ接続してました。

それからこの機器の規定の出力をしますと、オシロで波形が見えます。
ところがこの波形が大変汚い波形でした。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/07 (Mon) 23:16

この添付図がその汚い波形です。

この波形を電圧パルスとして観ると、この電流パルスに比較したらよほどきれいで
した。
しかしこのように電流で観たらパルスの立ち上がりの前にデジタルのon-offの電流
らしいのが基底にありますし、立ち上がりもひどい電流のオーバーシュートです。

こんな不安定な電流を印可しても正しい皮膚の電流過渡が得られるはずはない、と
考えました。

もし500nsの初期最大電流ピーク値を検出したいなら、立ち上がりが500nsより十分
に早く、オーバーシュートがない安定な電流を印可しなくては測定の意味がないの
ではないか?と考えました。

これが今回の試作の目的です。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/08 (Tue) 08:47

昨日添付した画像の下を見ますと、約500nsの位置にピークがあります。

「このような電流波形を皮膚に打ち込んだので、初期1usにこの形がそのまま現れ
たのであって、500nsのピークは皮膚の電気的性質を反映してはいない。」
というのが私の推論です。

この推論を確認するために今回の実験をしております。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/08 (Tue) 18:09

この波形
(http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1381155374.gif)
は、V-I変換の出力を皮膚に接続したときの、I-V変換後の出力(電流が電圧に変換
されたもの)でしょうか、それともV-I変換の出力電圧(皮膚の電圧)でしょう
か。

100kHzくらいの周期的なノイズが重畳しているのは、PICマイコンのクロック周波
数と関係あるのでしょうか。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/08 (Tue) 18:17

論文の波形
(http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1381154224.gif)
は、比高3Vの電圧パルスを皮膚に加えたときの電流波形のようですが、このような
変化なら充分測定できますね。

この回路
(http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1381142714.jpg)
のU1(LM7171)周辺の回路(V-I変換)を取り除いて、PICの出力をそのまま皮膚に
印加して、右側のI-V変換で電流を測定すればいいように思います。

皮膚に流れるピーク電流は2mAくらいありますが、こんなに電流を流しても影響な
いのでしょうか。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/08 (Tue) 21:30

inara1さま
お世話になります。

>この波形
(http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1381155374.gif)
は、V-I変換の出力を皮膚に接続したときの、I-V変換後の出力(電流が電圧に変換
されたもの)でしょうか、それともV-I変換の出力電圧(皮膚の電圧)でしょう
か。


↑この波形の回路は私が試作した物とは全く別のものです。
この波形の回路は、私が関わっているある研究室で過去に開発された計測システム
です。回路図を添付いたします。

回路図の左端上の電極から皮膚に印可します。グランドはその下の電極です。

ご質問いただいた波形は、皮膚に接続していません。
回路図左端上の電極とグランド電極の間にI-V変換器を入れて、そのV出力をオシロ
で見たものです。


>100kHzくらいの周期的なノイズが重畳しているのは、PICマイコンのクロック
周波数と関係あるのでしょうか。

↑この波形は、パルスが発射されて直後に現れますので、測定結果のデータをA/V
変換したときのデジタルノイズではないかと推定しています。
(この回路ではPICは使っていないと思います。)


>論文の波形
(http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1381154224.gif)
は、比高3Vの電圧パルスを皮膚に加えたときの電流波形のようですが、このような
変化なら充分測定できますね。

はい、そうですね。ところがこのデータの初期最大電流ピーク値が「500ns」の位
置にある、ということを疑っているのです。


>この回路
(http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1381142714.jpg)
のU1(LM7171)周辺の回路(V-I変換)を取り除いて、PICの出力をそのまま皮膚に
印加して、右側のI-V変換で電流を測定すればいいように思います。

でも、PICからの電流は、電圧の立ち上がりは速いのですが、電流の立ち上がりは
遅いので、

本当に初期最大電流ピーク値が「500ns」の位置にあるのか?、、、

それとも

500ns以前にあるのに電流の立ち上がりが遅いために、見かけ上そのように見える
だけなのか?

がわからないのです。
それを確かめたいのです。このような推論は電気学的にはいかがでしょうか?


>皮膚に流れるピーク電流は2mAくらいありますが、こんなに電流を流しても影響
ないのでしょうか。

↑このような低圧電流で、この程度の短い時間なら安全だと一応医学的には考えら
れています。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/12 (Sat) 11:07

inara1さま
お世話になります。
お手数で恐縮ですが、下記の私の疑問点について是非ともご教示いただきたく、ど
うぞよろしくお願いいたします。


>論文の波形
(http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1381154224.gif)
は、比高3Vの電圧パルスを皮膚に加えたときの電流波形のようですが、このような
変化なら充分測定できますね。

はい、そうですね。ところがこのデータの初期最大電流ピーク値が「500ns」の位
置にある、ということを疑っているのです。


>この回路
(http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1381142714.jpg)
のU1(LM7171)周辺の回路(V-I変換)を取り除いて、PICの出力をそのまま皮膚に
印加して、右側のI-V変換で電流を測定すればいいように思います。

でも、PICからの電流は、電圧の立ち上がりは速いのですが、電流の立ち上がりは
遅いので、

本当に初期最大電流ピーク値が「500ns」の位置にあるのか?、、、

それとも

500ns以前にあるのに電流の立ち上がりが遅いために、見かけ上そのように見える
だけなのか?
つまり、そもそも電流の立ち上がりが500nsなのですから、皮膚の電流過渡をどう
計測しても500nsのピークが出るに違いない(?)

このところがわからないのです。
それを確かめたいのです。



(疑問点)
このような推論は電気学的にはいかがでしょうか?
間違っているでしょうか?

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/19 (Sat) 22:20

inara1さま

お世話になります。
この1週間、よーーく復習しながら考えてみました。
やはり、inara1さまのアドバイス通りじゃないか、、、と思えてきました。

どんなにミクロの時間であっても、原則は

  V=I*R

なのでしょうね。
発射するパルスの電圧レベル(過渡の)がフラットできれいならば、Rが変化しな
ければIもフラットなはずでした。


Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/20 (Sun) 08:05

回路図
(http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1381235439.gif)
は分かりました。

SGOUTが皮膚に印加する電極(信号出力)ですね。SGOUTの手前にリレー接点
(RL2)が入ってますが、この接点は電圧パルスを印加するためのものでなく、単
なる出力スイッチ(接点をONにした後にパルスを印加する)ですね。電圧リファレ
ンス(AD???)で作ったDC電圧をアナログスイッチ(ADG201?)でON/OFFして電圧パ
ルスを発生させているようです。可変抵抗VR3は、電圧パルスの比高を調整するも
ののようです。

AD811のGain Bandwidth積は140MHz、Slew Rateは2500V/μsと高速ですが、アナロ
グスイッチはあまり高速でないですし、R26とC56がローパスフィルタになっている
ので、10nsくらいの立上り・立下りの電圧パルスを作るのは難しいと思います。

SGINが皮膚のもう一端の電極ですね。皮膚に流れる電流をR33+R34の電圧降下で測
定するという原理のようです。測定はADIN1のほうでしょうか。電流-電圧変換の利
得調整はVR5ですね。可変容量コンデンサVC1は波形の整形用だと思います。

>PICからの電流は、電圧の立ち上がりは速いのですが、電流の立ち上がりは遅い
皮膚に電流を流しているのなら、そういう現象があるかもしれません。皮膚の電気
伝導がイオン伝導なら、応答が遅くなるので、電流の立上がりが遅くなるかもしれ
ません(抵抗は電子伝導なので高速)。

PICの出力をLM7171の電圧バッファ
(http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1379317545.jpg)
を通したときの波形はきれいなので、この出力(電圧パルス)を使ってはいかがで
しょうか。電圧パルスを皮膚に加えて、流れる電流波形を観測するのは別におかし
くはないです。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/24 (Thu) 20:14

inara1さま

お世話になります。20日にご教示いただいていたのに遅れて失礼しました。
XPのPCにLinuxをインストールしたら、インストールに失敗したり、ファイルが
無かったりと、いろいろ慣れないことが重なってしまいました。

さて、回路図を読んでくださってありがとうございます。解説していただき感謝で
す。

パルスの方は、手始めとして電源に電池を使いました。PICの電源には009、
V/I変換とI/V変換には乾電池4本で6V、これを2つ組み合わせました。

始めに、教えていただいた高速バッファアンプでPICのパルスを処理してみまし
た。
これだとPIC電圧の立ち上がりは10nsなのに、バッファを通すと20ns以上時間が
かかってしまいました。
それでバッファアンプはやめて、添付図のようにPICから直接皮膚に通電して、そ
こからオシロへ入れて、オシロからV/I変換器へ戻すようにしました。

始めにTINAでシィミュレーションしてみたのが添付図の右です。

実際に組んで、皮膚の代わりに1kΩの抵抗を入れて実験してみたら、シィミュ
レーションのように10nsで立ち上がりました。

ところが新しい課題が見つかりました。
PICから取り出す電圧パルスの頭がきれいでないことに気がついたのです。
これまではレンジを1V~500mVにしていたので、電圧パルスの頭はきれいだと
誤認していたようです。
オシロの拡大を使うと、どうも頭の部分で発振しているように見えます。

すでにPICの電源周辺と、V/I変換のオペアンプ周辺には0.1uFのバイパスコンデ
ンサがつけてあります。それなのにこんなに発振があるので、1uFのものも並列に
付けてみました。気のせいか少し良くなったようにみえますが、これは電気理論的
にはダメでしょうか?

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/25 (Fri) 11:24

inara1さま

inara1さまが10月8日にご指摘下さった

>100kHzくらいの周期的なノイズが重畳しているのは、PICマイコンのクロック周
波数と関係あるのでしょうか。

ということの通りでした。

ノイズを拡大して調べたら添付オシロ図のように
パルスの方(上図)にも、
パルスを出さない待機中のPIC(下図)にも
同様に10MHzのノイズが出ていました。

今このPICは10MHzで動かしているのでまさにこれが原因ですね。

当然なのでしょうけれど、ちょっと困りました。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/25 (Fri) 14:28

PICの出口にLPFを入れてみました。

はじめに1.5kHzのLPFを入れたらノイズは良くなりましたが、立ち上がりがなまっ
てしまいます。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/25 (Fri) 14:38

それで次に
R:10k
C:60p

として
Cut-off F:2650KHz

で観察すると、立ち上がりが良くなりましたが、
ノイズの10MHzが少し残ってしまいます。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/25 (Fri) 14:57

次に
R:10k
C:40p

として
Cut-off F:897KHz

で観察すると、立ち上がりは良いですが、オーバーシュートが大きくなりました。

ノイズの10MHzも改善しません。

ということは、心電計で使った数次のフィルタを使用することになるのでしょう
か?
フィルタを入れると立ち上がりがひどく変化するから面倒ですね。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/25 (Fri) 15:20

この3つのフィルタで試したのは、添付回路図の左側(緑色枠)です。

もし、この緑色枠の回路でフラットなパルス波形が得られたら、それを右側の回路
と接続してもおかしくないですか?

つまり、A-A'を接続し、B-B'を接続して、「Body」のところの電流過渡
を調べようとする方法は、電気理論的に見ておかしくないでしょうか?

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/25 (Fri) 17:23

カットオフ周波数が1.59kHzのLPFの時定数は100μsなので、100nsの立上がりどころではないと思います。chy_farmさんのオシロスコープの波形はドットがまばらで、ちゃんとサンプリングされているのか気になります。PICの出力波形はdutyサイクルが50%の矩形波ではないようですが、50%の波形(普通の矩形波)を入れて波形を観測できますか?

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/25 (Fri) 20:37

すみません、間違えてしまいました。

さっきそのことに気がついて、計測し直したら立ち上がりが2usくらいでした。お
手間取らせてしまいすみません。

>PICの出力波形はdutyサイクルが50%の矩形波ではないようで

単発のパルスなのでduty比はどう言えば良いのでしょう?

>50%の波形(普通の矩形波)を入れて波形を観測できますか?

↑これは先月9月18日のinara1さまのコメントでおたずねいただいた件で良いで
しょうか?

こちら↓の画像の一番上のオシロ図ですが。
http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1379582946.gif

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/25 (Fri) 20:40

dutyサイクルが50%の矩形波はそれ
(http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1379582946.gif
)です。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/25 (Fri) 21:56

inara1さま

9月14日に教えていただいた図

http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/thumb/454703_1379116424.jpg

の中のトランジスタ「2SA1015」のところをフォトカプラに置き換える方法が可能
なら、10MHzのノイズから分離することができるかも、と考えたのですがこの方法
はどうでしょうか?

測定に必要な電流は3mA以内ですし、、、、

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/26 (Sat) 06:10

フォトカプラは応答が遅い(立上がり時間が1μsくらい)ので、フォトカプラの出
力をそのまま使う方法はダメだと思います。

PICマイコンの出力の立上がりから、1μsくらいの遅延があってもいのなら、「PIC
マイコンの出力→フォトカプラ→ロジックICを使ったパルス発生器」という構成
で、幅1μsの電圧パルスを発生させることができます。ロジックICの部分は別電源
にできるので、PICマイコンからのノイズの影響を減らせます。

フォトカプラの出力信号がなまっていても、74HC00などの標準CMOSロジックICを通
せば、立上がり・立下り時間が10ns程度のパルスになります。

パルス発生にはワンショットと呼ばれるロジックIC(74HC221)を使えば、PICマイ
コンの立上がりのタイミングだけを使って、ある時間幅のパルスを生成できます。
パルス幅はワンショットICに外付けする抵抗とコンデンサで調整できます。

PICマイコンの出力信号のパルス幅は広くしておきます。パルス幅が狭いと、フォ
トカプラの応答が遅いために、フォトカプラの出力にパルスが出てこなくなるから
です(フォトカプラの出力信号が充分立ち上がる前に立ち下がってしまう)。

皮膚に加える電圧パルスは3V、皮膚に流れる電流は最大3mA程度でしょうか。皮膚
に加える電圧パルスの振幅はロジックICの電源電圧を変えれば、2Vから5Vくらいま
では可変できます。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/26 (Sat) 09:14

inara1さま

おはようございます。
そういう手順ですね、ありがとうございます。

「→フォトカプラ→ロジックICを使ったパルス発生器」のそれぞれのパーツをどうやって使うのか調べてみます。

>PICマイコンの出力の立上がりから、1μsくらいの遅延があってもいのなら、

↑これは問題がありません。


>幅1μsの電圧パルスを発生させることができます。

最大幅が1usにしかならないですか?
調べたい皮膚の電流過渡は、
nsオーダーの早い部分の過渡と、
最短でも10us内の過渡と、両方なのです。
ですから、パルス幅は10us以上欲しいです。出来れば50usくらいあると良いのですが。


フォトカプラの資料は下記のようなのがありました。
日本電気のが
http://japan.renesas.com/products/opto/technology/usage/index.jsp
東芝のが
http://www.semicon.toshiba.co.jp/download/docs_pdf/Trcoupler-ANJ_JA_30096.pdf

まずは読んで勉強してみます。
(ところでこちらのサイトを「光」で検索したらinara1さまのLEDの記事が出ていました。inara1さまはLEDの開発がご専門なのですね。)

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/26 (Sat) 09:51

PICの出口から出るパルス電流の電圧(高さ)が50mVくらいで、このパルスに混入してくる10MHzのノイズの幅が7~8mVくらいです。

これをフォトカプラに通すと、そのノイズもそのまま行ってしまうのでは、、、?
その前に、コンパレータで処理する必要がありませんか?

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/26 (Sat) 12:02

>最大幅が1usにしかならない
外付けの抵抗とコンデンサで、短いほうは100nsくらい、長いほうが数十秒まで調
整できます。

74HC221というワンショットICを使ったパルス発生回路を添付します(波形はブ
レッドボードに組んで撮ったもの)。

入力パルスの立上がりのタイミングで、ある一定幅の電圧パルス出力されます。添
付図の回路では出力パルス幅は10μsとなりますが、RとCの値を変えれば変えられ
ます。

入力パルス幅が出力パルス幅より大きくても小さくても出力パルス幅は一定です。

74HC221の入力回路がシュミットトリガ回路(ヒステリシス付のコンパレータ)に
なっているので、入力パルスの立上がりが緩やかでも、入力パルスに多少のノイズ
(1Vpp未満)が乗っていても誤動作(複数のパルスが出力されるなど)はしませ
ん。

出力パルスの立上がりは数nsと高速です(立下り時間もほぼ同じ)。74HC221の電
源電圧がそのまま出力パルスの振幅になるので、電源電圧を変えれば振幅を変えら
れます。

このロジックICはCMOS出力なので、電流駆動能力は大きくありませんが、3mAなら
駆動できます。ただし多少の電圧降下があるので、気になる場合は、この回路の出
力に、インバータ(74HC04)を並列接続したバッファを入れれば改善されます。

フォトカプラは手元に以下のものがあるので実験してみます。
TLP621-1(1回路入り) http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-01278/


私はLEDだけでなく半導体レーザの開発もやってました。ただし13年前までの話で
す。雑誌に解説記事を書いたこともありますが、名前バレちゃってますか?

学会発表で、自分で作ったレーザポインタ(レーザも駆動回路も手作り)を使い、
「これが今お話しているレーザです」と言うと、会場にどよめきが起きます。

chy_farmさんは大学の先生でしょうか(そんな雰囲気です)。私は民間企業の研究
所勤務ですが、光デバイスはずいぶん前からやってません。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/26 (Sat) 22:20

今日、土曜日は仕事の日で遅くなって今頃帰りました。


>74HC221というワンショットICを使ったパルス発生回路を添付します(波形は
ブレッドボードに組んで撮ったもの)。

↑ありがとうございます。実際に組んでいただいて申し訳ありません。


>入力パルス幅が出力パルス幅より大きくても小さくても出力パルス幅は一定で
す。

↑こんなことが出来るのですね、便利でありがたいです。


>74HC221の入力回路がシュミットトリガ回路(ヒステリシス付のコンパレー
タ)になっているので、入力パルスの立上がりが緩やかでも、入力パルスに多少の
ノイズ(1Vpp未満)が乗っていても誤動作(複数のパルスが出力されるなど)はし
ません。

↑これならフラットなパルスが得られそうです。


>出力パルスの立上がりは数nsと高速です(立下り時間もほぼ同じ)。74HC221
の電源電圧がそのまま出力パルスの振幅になるので、電源電圧を変えれば振幅を変
えられます。

↑アップしていただいたオシロ画像からも早いのがわかります。


>私はLEDだけでなく半導体レーザの開発もやってました。

↑下記はinara1さまのですか?
「n-InP基板101上には、バッファ層メサストライプ102が選択成長によ
り形成され、このバッファ層メサストライプ102上には選択MOVPE法によっ
て活性層メサストライプ103が形成されている。」

---もしそうならすぐに削除します↑が、、、(^^;)


>chy_farmさんは大学の先生?

わたくしの特許技術と、ある大学の医学部で研究された先端技術の一つとを統合す
るためにジョイントして共同研究しています。先方には電子技術が無いので、しか
たなくわたくしが、、、。
所属は民間の病院なので研究費が無くて四苦八苦しています。(とほほ、、、)

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/27 (Sun) 04:56

>下記はinara1さまのですか?
私ではありません。InPは触ったこともありません。削除しなくてもいいです。

「n-InP基板101上には」は公開特許公報の明細書の一部だと思いますが、
今時はGoogleを使ってフレーズ検索(文章の一部を" "で囲って検索す
ると、その並びのフレーズを含む全文が出てくる)すると簡単に出典を見つけられ
るので怖いですね。

研究費がないのはつらいですね。こちらも業績不振で、4月以降、研究費削減はも
ちろんのこと、消耗品まで購入禁止になっています。

inara様はやめてください。inaraさんでいいです。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/27 (Sun) 12:07

inara1さま

ちがいましたか!
ちょっと残念です。

>消耗品まで購入禁止

↑それは痛いですね。
わたくしのところも似たようなものですが、時々患者様から「研究に」とカンパをいただいて、胸が熱くなります。

>inaraさまはやめてください。inaraさんでいいです。

↑このように言って下さったのは2度目。それではお言葉に甘えて、さらなる敬意を込めて、そのようにさせていただきます。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/27 (Sun) 15:03

inara1さん
(↑まだちょっとなれません、、、)

ワンショットICというものを知らなくて調べたら、ワンショットマルチバイブレータ、とか言ったりするのですね。これまでマルチバイブレータの語彙を見てブルブル震えるものを思っていました。安定したパルスを一発だけ発射することができるものらしいと知り、なんだか今自分が作ろうとしているものがそのままあったのだ、、、、とおかしな気分です。

もしパルスの繰り返しを複雑にプログラムしたい、とかの事情がないのなら、何もPICを使わなくてもこれを使えばできますね!

秋月で検索しても「74HC221」が見当たらないので、一般検索したらLTのページでありました。
http://www.linear-tech.co.jp/product/LTC6993-1

読んだらこんなことが書いてありました。
「1本の抵抗(RSET)で、内部のマスター発振器の周波数が設定され、これによりLTC6993のタイムベースが設定されます。出力パルス幅は、このマスター発振器と、1から221までの8つの分周比(NDIV)に設定可能な内部クロック分周器によって決まります」

↑という事は、これにも発信装置があってそれをつかってパルス幅を決めているのでは、、、、と。

もしかしてそれだとPICのようにクロックが雑音になったりしていないかなぁ、、、?と疑問がわきました。

その点はどのような事情でしょうか?
ご存知でしたらご教示おねがいいたします。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/27 (Sun) 16:19

HC221は秋月では扱っていません。3軒隣の千石電商にあります。
http://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=2Z28-3SG5

特殊なICではないので他のパーツ屋にもあるはずです。
http://www.marutsu.co.jp/shohin_105474/


フォトカプラを使って、入力信号と出力信号を絶縁し、HC221を使って幅10μsのパ
ルスを作る回路を実験してみました。

フォトカプラは秋月のTLP250というものにしました。
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-02889/

入力のGND(GND1)と出力のGND(GND2)は電気的に絶縁されているので、GNDラインを
通して乗ってくるPICマイコンからのノイズの影響はないはずです。

添付図が入出力波形です。オシロスコープのプローブのGNDは共通になっているの
で、波形観測ではGND1とGND2は電気的につながっています。入力に振幅3Vの矩形波
を加えると、出力に幅10μsのパルスが出ています。フォトカプラの遅延が300nsく
らいありますが、入力パルスからこの時間だけ遅れてパルスが出るという状況は変
わらないので、入力パルスをデータ取り込みのトリガとすれば取りこぼしはないは
ずです。

フォトカプラとHC221の電源を共通にして、電源電圧を5Vとしているので、出力パ
ルスの振幅は5Vです。しかし、この電源電圧を3Vまで落とすと、フォトカプラが
ちゃんと動作しなくなったので、3V振幅の出力は得られません。

どうしても3V振幅の出力が欲しい場合は、フォトカプラの電源を5V、HC221の電源
を3Vとし、抵抗分割(330Ω+560Ω)などでホトカプラの出力振幅を3/5に落とせ
ばいいはずです。

>もしパルスの繰り返しを複雑にプログラムしたい、とかの事情がないのなら、何
もPICを使わなくてもこれを使えばできますね!

プッシュボタンなどを押して電圧パルスを1つ出して、オシロスコープの波形取り
込み機能を使ってデータを取るのであれば、PICマイコンは必要ないです。上の回
路図のフォトカプラの入力端子と電源間にスイッチをつけて、フォトカプラの入力
でオシロスコープのトリガをかければいいだけです。ただし機械的なスイッチだ
と、チャタリング(何度もON/OFFを繰り返す)があるので、チャタリング除去回路
を追加する必要がありますが。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/27 (Sun) 18:31

特許明細に「「n-InP基板101上には・・・」というフレーズが含まれるの
はこれですね。

http://www.j-tokkyo.com/2000/H01S/JP2000-216493.shtml

発明者は日本電気(株)の方ですが私ではありません。これは最終的に登録(特許
第3225943号)になっているようです。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/27 (Sun) 21:32

inara1さん

>>もしパルスの繰り返しを複雑にプログラムしたい、とかの事情がないのな
ら、何もPICを使わなくてもこれを使えばできますね!

>上の回路図のフォトカプラの入力端子と電源間にスイッチをつけて、フォトカ
プラの入力でオシロスコープのトリガをかければいいだけです。ただし機械的なス
イッチだと、チャタリング(何度もON/OFFを繰り返す)があるので、チャタリング
除去回路を追加する必要がありますが。

↑このようなスイッチにPICを使わない場合(手動)のときは、inara1さんの回路
図の左側に加えたような回路でしょうか?
(こういう思考まで至ったことがないのでトンチンカンな回路を描いたかもしれま
せん!)

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/27 (Sun) 23:36

さっきの回路は間違いと思いました。
それで、練習にこちらを描いてみましたがどうでしょうか?


Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/28 (Mon) 09:43

ご案内いただいたHC221、
>特殊なICではないので他のパーツ屋にもあるはず
http://www.marutsu.co.jp/shohin_105474/

↑ちょうど同じここを見たのですが、メーカー不祥だったので、その次のテキサス
のを選んでカゴに入れてました。ずいぶん安いですが、メーカー不祥で、これはど
ういうものですか?



Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/29 (Tue) 07:11

フォトカプラの出力がオープンコレクタ形式のものは、出力の立上がりが遅いの
で、上の実験ではトーテムポール形式
(http://www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/faq/rp/rp1700_5.htm)のTLP250
というのを使いました。PICマイコンの出力もトーテムポール形式です(出力トラ
ンジスタはCMOSトランジスタですが)。

スイッチを押してパルスを発生させるのであれば、フォトカプラを入れなくてもい
いと思います(ノイズ源のPICがないので)。

実験していませんが、添付図のような回路でできるはずです。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/29 (Tue) 12:56

ありがとうございます。

秋月にHC221が無いので、マルツにしました。
マルツのフォトカプラでトーテムポールのは下記のだと思うのですが正しいでしょ
うか?
https://www.marutsu.co.jp/data/AV02-0162EN.pdf



Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/10/29 (Tue) 20:07

HCPL-3140の出力はトーテムポールですが、データシート
(https://www.marutsu.co.jp/data/AV02-0162EN.pdf)の6ページの一番上の
「Recommended Operation Conditions」のPower Supply(電源電圧)の項目を見る
と、電源電圧範囲が10Vから30Vとあるので、5V電源では動作しないかもしれません
(現物が手元にないので確認できません)。

伝播遅延時間は0.2μs程度、出力信号の立上がり・立下り時間も35nsなので、高速
のフォトカプラのようですが、これは電源電圧が30Vのときの特性なので、電源電
圧をこれより小さくしたときにどれくらい悪化するのか、調べてみたほうがいいか
もしれません。

秋月のTLP250(http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-02889/)の特性は確認済
みなので、こちらをお薦めしますが、HCPL-3140を使ってみたいときは、現物を入
手して、特性確認してみたほうが良いと思います。



Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/10/29 (Tue) 21:02

ほんとですね!

どうもせっかちでいけません。10V以上の電源ではダメです。

仕方ないので秋月から取ります。

お手数かけてすみません。(自分でもよく見るようにします。)


Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/11/01 (Fri) 13:47

inara1さん

お世話になります。
昨日秋月からフォトカプラが届いたので早速PICの出口に取り付けてみました。

仕様では電源電圧が10V~35Vとなっていますが、試すと添付オシロ図のように4Vか
ら使えました。

inara1さんが教えてくださったように、3Vではダメでした。

マルツに頼んだHC221は遅れていて、入荷の連絡も来ていません。(いつになるん
だか。。。。)

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/11/02 (Sat) 09:46

電圧によって波形の立上がり付近が違うのはなぜでしょうかね。

フォトカプラは元来アナログ的な動作をするデバイスです。フォトカプラの基本構
造は、LEDとフォトトランジスタを近接させたものなので、フォトトランジスタの
コレクタ-エミッタ間に適当な電圧を加えた状態で、LEDに流れる電流を増やしてい
くと、コレクタ-エミッタ間を流れる電流が増えていきます。したがって、アナロ
グ信号の伝送に使うことができます。

ただし、LEDに流れる電流と、コレクタ-エミッタ間を流れる電流の関係は比例関係
ではなく、またその関係も個体バラツキが大きいので、高精度のアナログ信号の伝
送には向いていません。

LEDに流れる電流に対するコレクタ-エミッタ間を流れる電流の比率をCTR(電流伝
達率)といいますが、ここ
(http://www.semicon.toshiba.co.jp/download/docs_pdf/Trcoupler-ANJ_JA_3009
6.pdf)の2ページの図1.3にあるように、入力電流(LED電流)によってCTRがかな
り変わります。CTRが一定なら、LEDに流れる電流とコレクタ-エミッタ間を流れる
電流は比例関係にありますが、実際にはそうなっていません(特にLED電流の低い
ところ)。また、1ページの図1.2にあるように、CTR自身の個体バラツキもかなり
大きいです。したがって、コレクタ-エミッタ間の電流を測定しても、LED電流がど
れくらい流れているのかは大雑把にしか分かりません。実際に使うフォトカプラ
で、LEDに流れる電流とコレクタ-エミッタ間を流れる電流の関係を測定して、その
関係を使って、コレクタ-エミッタ間を流れる電流からLEDに流れる電流を逆算する
ことはできますが、周囲温度や経年変化でもCTRが変わるので、頻繁に校正しない
と精度を維持できません。

高精度のアナログ信号の伝送には使えないというのは一般的な(安価な)フォトカ
プラについての話ですが、アナログ伝送用に特化したフォトカプラがあります。マ
ルツのフォトカプラのページ(http://www.marutsu.co.jp/ichiran/?CN=1)で「高
リニアリティアナログフォトカプラ 」と書かれたものです。HCNR201
(https://www.marutsu.co.jp/data/HCNR201.pdf)がそれです(それしかないよう
です)。このフォトカプラは高価ですが、LED電流と出力電流のリニアリティーが
良好で(非線形性の範囲が限定されている)、CTRのバラツキも規定されていてい
ます。

この種のフォトカプラの内部は、データシート
(https://www.marutsu.co.jp/data/HCNR201.pdf)の1ページ目の下の図にあるよ
うに、受光素子(フォトダイオード)が2個入っています。これは、データシート
10ページのFigure12の(B)にあるように、一方のフォトダイオード(PD1)に流れる
電流が入力電圧に比例するように、オペアンプを使った帰還回路が形成されていま
す。もう一方のフォトダイオード(PD2)は、PD1とほとんど同じ特性になってい
て、共通のLEDからの光を受けているので、PD1とPD2に流れる電流はほぼ同じにな
ります。出力側は、PD2に流れる電流に比例した電圧を出力するように、オペアン
プを使ったI-V変換回路になっています。このような回路構成にすると、温度変化
や経時変化で、LEDやPDの特性が変わっても、PD1に流れる電流とPD2に流れる電流
は常に等しくなるので、高精度のアナログ信号を伝送でき、なおかつ、PD1側の回
路とPD2側の回路は電気的に絶縁されています。

ただし、データシートの8ページの「AC Electrical Specifications」の
「Application Circuit Bandwidth」の項目にあるように、高精度のアナログ伝送
が可能な周波数帯域は10kHz程度と小さいので、立上がりが数十nsの高速信号の伝
送は無理ですが、周波数の低い心電図の波形なら使えるかもしれません。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/11/03 (Sun) 15:18

inara1さん

101回目ですね、ずいぶんお世話になりました。やっと101回目で満足なパル
スが出来るように成りました。そのご報告をさせていただきます。

>電圧によって波形の立上がり付近が違うのはなぜでしょうかね。
↑うーーん、わたくしの知識レベルではちょっと、、、??

フォトカプラに関するキーポイントをご教示いただきありがとうございます。
去年も申しましたが、inara1さんは教えるのが上手!!
ほんとに良くわかります。大学の職員もこれくらい上手に教える人ばかりだと、我
が国の技術レベルもかなり向上するハズ。

>アナログ伝送用に特化したフォトカプラがあります。マルツのフォトカプラの
ページ(http://www.marutsu.co.jp/ichiran/?CN=1)で「高リニアリティアナログ
フォトカプラ 」と書かれたもの

ご紹介下さった文献を読んでました。良い文献ですね。
アバゴテクノロジーというのはアジレントの子会社なのですね。どうりですばらし
いスペックのユニットが多いですね。

お世話になった心電計の方で使ってみたいです。
微に入り細にいってご教示いただいたおかげでこういう高性能なディバイスの利点
がわかり、わたくしの技術でもなんとか使えそうな気がしてきました。
またそのときは別のスレッドでよろしくお願いいたします。

さて、フォトカプラとワンショットの接続の報告をいたします。
PICからの出力を添付回路図の左側のINとGRD1へ接続して実験しました。

添付回路図の左、赤色枠の470Ωは外しました。これを付けたままですと、PICから
の電流が足りなくて、フォトカプラが作動してくれませんでした。
外してOKになりました。


それからフォトカプラからの出力をワンショットに入力するところに緑色のように
抵抗を入れて、トーテムポールからの出力待ちのときにふらふらしないようにプル
ダウンさせました。

プルダウンさせないと、添付オシロ図、1図~2図のように何も入力しないでもON
されてしまいました。


おかげさまで、添付オシロ図、3図~4図のようなきれいなパルスが得られまし
た。
立ち上がりはだいたい20nsくらいです。
パルスの頭はこれまでよりかなりフラットです。
まだフォトカプラの電源と、ワンショットの電源を分けていないのでワンショット
の電源を2Vまで下げた時の波形を観ていません。
どうも電源の電圧を下げたときの方がパルスの頭はきれいに揃っているように見え
ます。
これから実験してみたいと思います。

101回目で一応ゴールに届いた感じです。
このタイトルはこれでおしまいにさせていただきます。
ありがとうございました。

Re: パルスの立ち上がり改良について - inara1

2013/11/07 (Thu) 17:36

今日、秋葉原のマルツに足を運んで、高リニアリティのフォトカプラを買ってきま
した。どのくらいの電圧まで動作するかと、アナログ信号伝送の制度を確認してみ
ます。

>このタイトルはこれでおしまい
そうなんですか。このスレッドはこのままにしておきますので、何かありましたら
質問してください。

高リニアリティのフォトカプラの評価結果については、別スレッドで発表したいと
思います。

Re: パルスの立ち上がり改良について - chy_farm

2013/11/08 (Fri) 08:11

>高リニアリティのフォトカプラを買ってきました。
>高リニアリティのフォトカプラの評価結果について

それは楽しみです。
わたくしはまだそれを注文出来ていません。
そろそろしたいと考えてました。


>このスレッドはこのままにしておきますので、何かありましたら質問してくださ
い。

ありがたいです。
よろしくお願いします。