秋月ファンクラブ掲示板 過去ログ

Re: 筋電計の報告_2 - inara1

2012/08/19 (Sun) 20:40

>ジェネレータはお手頃な値段だったのですね
DF1905は勤め先で購入したものを、自宅でしばらく借用しているものなんです。波
形ソフト(CD1枚)も手元にありますが使っていません。波形ソフトなしでも、正
弦波はもちろん、dutyサイクルを変えた三角波や矩形波も出せます。DF1905は書籍
サイズで小さくて良いですよ。デジタルで波形合成しているので、周波数精度は問
題ないと思います。

Filter CADってLinearTechnology社のソフトだったのですか。TI社のほうかと思っ
てました。後でインストールしてみます。

平日は仕事ですが、出社前と帰宅後に少しお返事できるかもしれません。

Re: 筋電計の報告_2 - chy_farm

2012/08/21 (Tue) 16:42

inara1さま

先日ご教示いただいたUAF42の最終段オペアンプにコンデンサを並列追加してLPFに
するところで、計算式をご教示いただきました(添付図inara1さまのから引用で
す)。
http://akizuki-fan.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=8412914
図:http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1345011083.jpg

これを自分でも計算しようと考えて見たのですが、うまくいきません。

Re: 筋電計の報告_2 - chy_farm

2012/08/21 (Tue) 16:44

計算のすすめ方は次のようにしました。

1:
コンデンサを追加する前は、
G = 帰還抵抗R9 / 入力側の抵抗R7

2:
コンデンサを並列に追加したから、帰還側の合成抵抗Z(R,C)は
Z(R,C) = R9 * (1/jωC) / R9 + (1/jωC)

3:
コンデンサを追加した後は、
G = 帰還側の合成抵抗Z(R,C) / 入力側の抵抗R7

で良いと考えて計算をはじめました。ところが、計算結果(wxMaximaを使いました)が添付のようになってしまい、inara1さまのご教示くださったGと一致させることができません。

これはどこで考え違いがあるのでしょうか?
ご多用の中申し訳ありませんが、ご教示よろしくお願い致します。

Re: 筋電計の報告_2 - inara1

2012/08/22 (Wed) 05:46

上の画像はMaximaですね。Excelでも計算できます。Maximaは持っているので試し
てみます。今日はこれから仕事なのでお待ちください。

Re: 筋電計の報告_2 - chy_farm

2012/08/22 (Wed) 07:12

inara1さま、おはようございます。

>上の画像はMaximaですね

↑はい。
中の大きい字「=Z(R9,C1)」、「=G」、「=G(絶対値)」は画像加工ソフトで書き込
みしたものです。

お手数お掛けしております。よろしくおねがいいたします。

Re: 筋電計の報告_2 - inara1

2012/08/24 (Fri) 10:19

帰還抵抗と並列にコンデンサを入れた反転増幅回路の周波数特性の計算法を添付し
ます。ここで出てくる連立方程式を解くのは手計算でも難しくはないですが、
Maximaで解いたほうが計算間違いがないです。

もっと複雑な回路だと、手計算では間違いが増えるので、私も数式処理ソフトをよ
く使ってます(普段使っているのはMapleというソフトです)。

Re: 筋電計の報告_2 - inara1

2012/08/25 (Sat) 12:31

>入力端子をはじめから「0V」とは考えないでおいて
それでいいです。「最初に0Vありき」ではしっくり来ないと思います。

>「オペアンプの入力端子で電圧がゼロになるとみなして考える」
これは簡単に言ってしまうと、オペアンプの利得が非常に大きいからです。

オペアンプの入力端子の一方がいつも0Vとは限らないので、正確に言うと、「反転
入力端子と非反転入力端子の電圧は等しいとみなせる」ということになります。こ
れは、いつもそうみなせるのでなく、以下の条件が成り立つ場合だけです。
(1) 出力端子電圧が大きくなると(+側に振れると)、反転入力端子電圧が大
きくなるような負帰還経路(回路)がある
(2) オペアンプの増幅率(オープンループ利得)が非常に大きい
(3) 入力端子電圧と出力端子電圧が適切な範囲にある

添付図では数式でごちゃごちゃ書いてありますが、定性的には、以下の説明で理解
できると思います。

まず、添付図ような反転増幅回路があったとします。非反転入力端子の電圧は0Vに
固定しますが、反転入力端子の電圧はV1としておきます。
入力電圧(Vin)を加えると、反転入力端子の電圧(V1)が変化します。VinとVout
の間には2つの抵抗(R1とR2)があって、2つの抵抗の間が反転入力端子につな
がっているので、その抵抗で分圧された電圧がV1となります。つまり、V1の電圧は
VinとVoutの間の電圧になります。式で書くと
  V1 = ( R2*Vin + R1*Vout )/( R1 + R2 ) --- (A)
です。

オペアンプは、非反転入力端子の電圧と反転入力端子の電圧の差を増幅するもので
す。
  出力電圧=開ループ利得*(非反転入力端子電圧-反転入力端子電圧)
今の場合、非反転入力端子の電圧は0Vに固定されているので
  Vout = -開ループ利得*V1 --- (B)
になります。つまり、電圧Voutは、反転入力電圧V1の反対符号の電圧になります。

最初、Voutが0Vだったとします。V1も0Vだったとします。するとV1も0Vなので、
Vout = -利得*0V = 0V となって最初の仮定と同じになります。この状態が1つの
安定状態です。その後、Vinを0Vから1Vに変えたとします。そうするとV1は0V~1V
の範囲のある電圧に変わります。この電圧は正なのでVoutは0Vから負の電圧に変化
していきます。そうすると、V1の電圧はVoutの変化と同じ方向に連動して変化する
ので、V1も負の方向に変化します。Vout = -利得*V1 なので、V1が0Vに近づくほ
ど、Voutの大きさ(負電圧の大きさ)が小さくなります。こうしして時間が経過す
ると、「Vout = -利得*V1」が成り立つようなVoutとV1の関係のところで回路が安
定します。このようなことが起きるのは、オペアンプの出力端子から反転入力端子
へ信号が戻る経路(R2)があって、V1が負になってVoutが正になるとV1を高くする
方向(0Vの方向)に、V1が正になってVoutが負にw)EUR「覆襪漠・岷を低くする方向
(0Vの方向)に負のフィードバック(帰還)がかかるようになっているからです。

この場合、R1を短絡してしまうと負帰還になりません。なぜなら、R1を短絡してし
まうと常にVin=V1となってしまい(式(A)でR1=0とすると V1 = Vinとなる )、
Voutが変わってもV1にフィードバックされないからです。したがって、添付図のよ
うな位置にR1とR2が入っている構成が条件(1)になります。

オペアンプの利得は非常に大きい(10000以上)ので、「Vout = -利得*V1」が成り
立つようなV1の値は非常に小さくなります。つまり、「反転入力端子と非反転入力
端子の電圧は等しいとみなせる」のはオペアンプの利得が非常に大きいからです。
これが(2)の条件です。

添付図で数式で説明している部分は、開ループ利得が非常に大きくないときにどう
なるかということですが、開ループ利得が非常に大きいときは式(B)のV1がほぼ0に
なるので、最初からそのようにして、式(A)のV1を0にしてVoutを求めると反転増幅
回路の利得(Vout/Vin)が式(A)からすぐに計算できます。

(3)の条件は当たり前ですが、結構うっかりミスがあるところです。添付図の反
転増幅回路では、Vinの反対符号の電圧が出力に出てきますから、Vinが正の電圧の
とき出力Voutは負の電圧になるはずです。ところが、負側の電源電圧が0Vの場合
(単電源で動作させた場合)、オペアンプは負の電圧を出せませんから、Voutの最
低値は0V(付近)になり、負電圧は出てこないので、正常動作していないと誤解さ
れます。この場合、負側の電源電圧を負の電圧とした両電源構成にしないと正常動
作しません。しかし、反転増幅回路は両電源でないと動作しないのかというとそう
ではありません。添付回路では、非反転入力端子の電圧を0Vにしているので、Vin
が正のときに正常動作させるには負電源が必要ですが、非反転入力端子の電圧を電
源電圧の半分くらいに固定しておけば、その電圧(Vref)を基準として動作するこ
とになるので、VinがVrefより大きいときはVoutはVrefより小さくなり、VinがVref
より小さいときはVoutはVrefより大きくなるという動作になります。この場合は、
w)EUR刋タ幔・は負電圧にはなりませんが、Vrefを基準(GND)として考えれば、出
力は正負の電圧を出していることになります(takiさんの投稿に対する回答の下側
の回路がそういう回路になります)。

添付図の電流の向きは、そういう向きに仮定しているだけで、どちら向きにしても
いいです(ただし配線の結合部での電流の和が等しくなるようにしておく必要があ
るので、バラバラの向きにするとそれが成り立っているのか直感的に分からなくな
る恐れがあります)。各部の電流の計算してみてその値が負になれば、実際の電流
の向きは矢印の向きと逆になっているということになります。実際、電圧や抵抗値
によって、電流の向きが変わることがあるので、いつもその向きになっているわけ
ではありません。

Re: 筋電計の報告_2 - inara1

2012/08/26 (Sun) 15:02

>↑これはBand-Gain Width Productのあの表の下の方に行くと・・・という意味
ですね
LT1112のデータシート
(http://cds.linear.com/docs/Japanese%20Datasheet/j111214fb.pdf)の8ページ
の真ん中あたりの「電圧利得と周波数」のグラフがそれになります。このグラフ
で、電圧利得が1となる周波数がGain-Bandwidth Product(GB積)です。LT1112は
1MHzくらいですね。この電圧利得がR2/R1より充分大きくないと反転増幅回路とし
てちゃんと機能しません。

オープンループ特性は
A( f ) = Ao/{ 1 + j*( f/GBW )*√( Ao^2 - 1 ) }
で表すことができるので、上の計算
(http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1345865491.jpg)
の式(3)の Ao の代わりにこの式を入れて計算すると、実際のオペアンプを使った
ときの利得(Vout/Vin)の周波数依存が計算できます。Ao は直流での利得で、
LT1112は125dBくらいなので Ao=1.78×10^6 になります。GBWは利得帯域幅積で、
LT1112は GBW=1×10^6 (Hz) になります。f は周波数 (Hz) です。この計算は手計
算だと大変ですが、Maximaなら簡単です。

Re: 筋電計の報告_2 - inara1

2012/08/26 (Sun) 18:36

chy_farmさん
知恵袋の質問
(http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1493017819)
で、オシロスコープの校正波形が歪んで困っている人がいます。

AC結合ではちゃんと矩形波になるそうなので、回答者のmpcsp079さんが疑っている
プローブは問題ないと思います(AC結合でも信号がプローブを通っているので)。
DC結合のはずなのに、波形が0Vを中心に振れているのと、矩形波の平坦部分(DC成
分)が変化しているで、本来直流的につながっているはずのところが容量の小さな
コンデンサが入った状態になっているのでしょう。修理するにはオシロの入力回路
を見る必要がありそうなので回答して済む話でもなさそうです。写真のオシロはア
ナログタイプですね。

Re: 筋電計の報告_2 - inara1

2012/08/27 (Mon) 18:45

>どうして「R1+Vout」が加算されるのかがわかりません
「R1+Vout」でなく「R1*Vout」ですね。Vout が 0V なら、通常の分圧計算の式
「R2*Vin/( R1 + R2 ) 」になりますが、Vout が 0V とは限らない(未知)なので
「R1+Vout」が加わります。

ここ
(http://bbs3.fc2.com//bbs/img/_454800/454703/full/454703_1345865491.jpg)
の式(1)と(2)は分かりますね。「抵抗に流れる電流=抵抗の両端の電圧差/抵抗
値」というオームの法則です。式(1)と(2)から
( Vin - V1 )/R1 = ( V1 - Vout )/R2
となります。この両辺にR2をかけると
 ( R2/R1 )*( Vin - V1 ) = V1 - Vout
V1の項を右辺に集めると
  ( R2/R1 )*Vin + Vout = ( 1 + R2/R1 )*V1
両辺を 1 + R2/R1 で割って左辺と右辺を入れ替えると
 V1 = { ( R2/R1 )*Vin + Vout }/ ( 1 + R2/R1 )
右辺の分母と分子に R1 をかけると
 V1 = ( R2*Vin + R1*Vout )/( R1 + R2 )

Re: 筋電計の報告_2 - inara1

2012/08/28 (Tue) 18:55

>昨晩丁寧に書いてくださった計算手順の部分があった
はい、ありました。後で読んでみたとき、説明が「くどい」と思ったので削除しま
した。削除したのは以下の文章です。この掲示板の投稿は、修正しても投稿日時は
変わらないようですね。

式(1)と(2)から
( Vin - V1 )/R1 = ( V1 - Vout )/R2
となります。この両辺にR2をかけると
 ( R2/R1 )*( Vin - V1 ) = V1 - Vout
V1の項を右辺に集めると
  ( R2/R1 )*Vin + Vout = ( 1 + R2/R1 )*V1
両辺を 1 + R2/R1 で割って左辺と右辺を入れ替えると
 V1 = { ( R2/R1 )*Vin + Vout }/ ( 1 + R2/R1 )
右辺の分母と分子に R1 をかけると
 V1 = ( R2*Vin + R1*Vout )/( R1 + R2 )

なぜ削除した文章を復活できるのか不思議に思われるかもしれませんが、それは過
去の回答を保存しているからです。他の質問サイトでの回答でもそうしているので
すが、投稿するときは、メールソフトのOutlookの「下書き」に文章を書いて、そ
れをコピーして投稿しています。掲示板などに直接書き込むと、操作ミスなどで文
章が消えてしまうことがあるからです。「下書き」に書いても、メールアドレスを
空欄にして保存しておけば送信されることはないですし、後で、過去の回答を探す
のに便利です。

Re: 筋電計の報告_2 - chy_farm

2012/08/28 (Tue) 19:20

inara1さま

ぜんぜんくどく無いです!
とってもありがたいです。
むかーーしから連立方程式が苦手で、今も同じなんだなぁと思いました。
当時は何の役にも立たないのにぃ・・・と不満たらたらでしたけれど、今は解けな
いとわからないから、真剣ですね。

それでしつこくて申し訳ないのですが、、、↑上に書いた定性的説明はどんなで
しょうか?

Re: 筋電計の報告_2 - inara1

2012/08/29 (Wed) 19:05

>連立方程式が苦手
手計算などしなくても、数式処理ソフトを使えば大丈夫です。

定性的説明のほうはちょっとお待ちください。毎日暑くて思考能力が低下していま
す。

Re: 筋電計の報告_2 - inara1

2012/08/31 (Fri) 20:06

chy_farmさん
土日はお休みなのでお返事します。

Re: 筋電計の報告_2 - inara1

2012/09/02 (Sun) 08:45

「定性的性質」のところの計算方法は、その方法でもいいです。電圧源がVinと
Voutと2つあるので、どちらかがないとした(0Vとした)場合のV1を合算するわけ
ですね。

これは電気回路で出てくる「重ね合わせの理」ですね
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E3%81%AD%E5%90%88%E3%82%8F%E3%81%
9B%E3%81%AE%E5%8E%9F%E7%90%86_(%E9%9B%BB%E6%B0%97%E5%9B%9E%E8%B7%AF))。


Re: 筋電計の報告_2 - inara1

2012/09/02 (Sun) 15:09

デジタル信号処理というのは、マイコン等のプログラムのことですか?得意じゃな
いですね。PICマイコンは勉強中です。

この掲示板は質問サイトでないので、AD変換以降の進捗をここに書いてはいかがで
しょうか(新規タイトルで)。

問題があったら質問サイトで質問して、この掲示板で詳しく説明してもらうのが良
いと思います。

Re: 筋電計の報告_2 - chy_farm

2012/09/02 (Sun) 16:36

inara1さま

ありがとうございます。
それではまたよろしくお願い致します。