秋月ファンクラブ掲示板 過去ログ

サンプルホールド回路 - inara1

2012/08/04 (Sat) 10:04

添付図の回路をブレッドボードに組んで動作確認しました。入力電圧が0.1Vから4.
9Vの範囲で動作しました。電源電圧は±5Vです。FETにはMOSFETでなく、2SK30とい
うJFET(接合型FET)を使っています。手元にあるMOSFETはドレイン-ソーソース間
に保護ダイオードが入っているため、ホールド用に使えなかったためです。

5Vはオペアンプの電源電圧で、-5VはFETのゲート電圧用です。消費電流は+5V電源
が20μA程度、-5V電源は5μA(サンプル時)と非常に小さいので、乾電池でも1年
はもつと思います。オペアンプの電源電圧の最大定格は7Vなので、電源電圧は最大
6V(乾電池4本直列)としてください。こちらでの実験ではニッケル水素電池を4本
直列(4.9V)したものを5V電源としました。

スイッチをONにするとサンプルモードとなり、入力信号が出力にそのまま出てきま
すが、スイッチをOFFにするとホールドされます。ホールドしてから1分間での電圧
変化は10mV未満でした。ホールド用コンデンサ(C1)は漏れ電流の少ないフィルム
コンデンサを使ったほうがいいと思います(実験でもフィルムコンデンサを使って
います)。

オペアンプ(NJU7094)は出力インピーダンスが比較的大きいので、出力電流は10
μA程度しか取れません。こちらで実験したとき、負荷抵抗が680kΩのときは正常
動作しましたが、470kΩのときは出力電圧が低下してしまいました。出力電流を
もっととりたい場合は、NJU7095というオペアンプを使えば、消費電流が150μA程
度にまで大きくなってしまいますが、出力電流は100μA程度まで流せます(負荷抵
抗が100kΩでも正常動作する)。NJU7095は手元にないので実験していません。

NJU7094 http://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=6AJJ-HDMB
2SK30 http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-02820/
フィルムコンデンサ http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-05445/

NJU7095 http://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=3AJJ-HDMU
NJU7094/7095/7096データシート 
http://semicon.njr.co.jp/njr/hp/fileDownloadMedia.do?_mediaId=958